廃墟に立つ 昭和自分史(一九四五‐四九年)

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  • サイズ B6判/ページ数 335p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784096260845
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0022

出版社内容情報

青年の揺れ動く日々を通して描く、戦後史

 一九四五年八月一五日、「敗北」を受け入れた玉音放送に兵士たちは呆然となって沈黙。しかしその直後、歓声のようなどよめきが起こり、故郷に持ち帰るための品集めの騒ぎとなる。特攻隊員をあずかっていた著者は、かれらの強い生活力にたじろぐ。 戦前の自由主義のなかで学びつつも、国家主義によって一人の「愛国者」となっていた青年が、敗戦の衝撃から立ち直れないまま、戦後民主主義への転換という時代のなかで彷徨の日々を過ごす。そして、ふたたび自らの思想、生きる希望を見いだすまでの、揺れ動く五年間を描く。 『ある昭和史―自分史の試み』(一九七五年刊)から三〇年、その続編ともいえる新たな自分史戦後篇。

昭和自分史一九四五-四九年

内容説明

日本零年からの出発。一人の青年をとおして描く、戦後60年の軌跡。「自分史」を提唱した著者が、新たな同時代史戦後篇をつづる。

目次

第1章 日本零年から―敗戦直後の学園“一九四五年八月‐四八年三月”(国破れて山河あり;さまよう若人の群れ)
第2章 友よ丘に眠れ―谷間の村“一九四八年四月‐四九年三月”(ナロードニキの夢と現実;共同体の深部に…)

著者等紹介

色川大吉[イロカワダイキチ]
1925年、千葉県生まれ。東京大学文学部史学科卒業。東京経済大学名誉教授。専攻は日本近代史、思想史。「民衆史」という新しい分野を拓くとともに、「自分史」を創語し、その運動を提唱。また、水俣病事件や市民運動にもかかわる一方、30年にわたりシルクロードやチベットを踏査
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