出版社内容情報
「天皇」号や「日本」国号は、古代中国の強い影響下で制定された。1200年前にはすでに24種類以上の稲の品種が生み出され、そのうちのいくつかは現代まで生き延びた。8世紀におきた難波津沖の遣唐使船座礁事件は、難波京や平安京の建設による森林伐採や瓦用粘土の採取で大量の土砂が川に流入したためだった。日本固有の信仰とされてきた道祖神のルーツは、古代朝鮮にあった……。 古代史全体を見渡して新しい視点でテーマを掘り起こし、現代社会への問いかけとして提示する。出土文字資料研究の第一人者が、文献史学の枠を越えて生き生きと描き出す、「今に生きる」古代史。
平川 南[ヒラカワ ミナミ]
著・文・その他
内容説明
遺跡や文字から読み解く古代社会の実像。
目次
第1章 「王」「大王」から「天皇」、「倭」から「日本」
第2章 米作国家の始まり
第3章 古代人は自然とどのように向き合っていたか
第4章 資源を活用して特産物を生み出す
第5章 海の道・川の道を見つめ直す
第6章 東アジア交流の原点“文字”
第7章 今に生きる地域社会
第8章 辺境世界は古代国家の理想像か
第9章 古代から中世へのターニング・ポイント
著者等紹介
平川南[ヒラカワミナミ]
国立歴史民俗博物館館長・山梨県立博物館館長。1943年山梨県生まれ。山梨大学学芸学部社会科学科卒業。文学博士(東京大学)。専攻は日本古代史。漆紙文書・木簡・墨書土器などの出土文字資料により、古代社会を研究する。文献史学の領域にとどまらず、考古学・民俗学・文学、さらには自然科学など、総合学問としての歴史をめざす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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