出版社内容情報
《ゲントの祭壇画》で知られるファン・エイク兄弟は、空気遠近法と いう原理を絵画の中に初めてとり入れた。華やかな色彩と優雅な表現 に優れたメムリンク。幻想的な画風で知られる異色の画家ボス。ルネ サンスの精神と北方美術独自の精密表現を結びつけたデューラー。 《イーゼンハイム祭壇画》で独自の劇的空間を創りあげたグリューネ ヴァルト。人物描写に優れたホルバインなどを紹介する。
勝 国興[カツクニオキ]
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
306
ファン・エイクに始まり、ボッシュ、デューラー、クラーナハ、グリューネヴァルト、ホルバインなど北方ルネサンスの巨匠たちをずらっと並べる。ブリューゲルが見当たらないのだが、この美術全集では別の項目に入っているものと思われる。この全集は初めてだが、サイズ、色彩の再現度ともにかなり満足できるレベルである。こうして並べられてみると、まさに圧巻。北方ルネサンスの凄さを思い知る。私が偏愛するファン・エイクはもちろん、ボッシュの異相、デューラーの厚みを伴った精緻、クラーナハの妖艶、グリューネヴァルトの悲壮美。2022/12/23
KAZOO
101
ベルギー、オランダ、ドイツを中心とする作家たちの作品が掲載されています。初期のフランドル絵画やボスの聖アントニウスの誘惑、デューラー、クラーナハなど私の好きな作品ばかりです。またとくにグリューネヴァルトの「イーゼンハイムの祭壇画」は見るに値するものだと思っています。2017/01/27