出版社内容情報
江戸の中期?後期に誕生した江戸と上方のカルタ「いろは48枚」の文言を現代に置き換え、人生処世法・教訓・自戒のことばを読み解く。「江戸いろは」は杉浦日向子、「上方いろは」は藤本義一が解説します。
東京代表・杉浦日向子氏、大阪代表・藤本義一氏。この超多忙な御二方が、時間の過ぎるのも忘れて一気呵成に書き上げていただいた「いろはカルタ」の独自解釈講座。江戸と上方では、カルタの文言が一枚を除いて全く違うのであるが、江戸いろはには江戸ならではの、威勢のいい江戸っ子の姿を彷彿とさせ、上方いろはでは金銭感覚に長けている大阪商人の意気地がチラッチラッと垣間見える。見開き2ページ単位で、「江戸いろは」→「上方いろは」と交互に展開していくので、読み手は居ながらにして瞬時に江戸→上方とワープできる。しかし、東西を代表する書き手が言いたかったことは、単なる「いろはカルタ」の文字面の解釈ではなく、江戸人も現代人も同じことを考え、同じような悪さをし、同じような後悔をするという、時空を超えて共通する人間としての「生きて愛して糞してこの世におさらばする」ひたむきな生きざまであろう。それは江戸いろはでも上方いろはでも同様。96枚(48枚x2)から汲み取るちょっとピリ辛味の現代版人生教訓また哀感は、忙しい現代人に一服の清涼感を与えることであろう。
内容説明
江戸・上方96枚のカルタが語る96の人生処世術。東京代表・杉浦日向子(江戸いろは48枚)、対する大阪代表・藤本義一(上方いろは48枚)による、いろはカルタ東西対抗の始まり始まりーっ!江戸の昔に誕生した96枚のカルタに託して、現代にそのまま通じる96の人生処世法・教訓・自戒のことばが流れる…。ピリ辛味の、人間がいとおしくなる本。
目次
犬も歩けば棒にあたる
一寸さきやみの夜
論より証拠
論語読み論語知らず
花より団子
針の穴から天のぞく
憎まれ子世にはばかる
二階から目薬
ほね折損のくたびれ儲け
仏の顔も三度〔ほか〕
感想・レビュー
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