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内容説明
「戦えば死。そんな残酷なゲームに巻き込まれ、それでも戦ってきたオレたち。だけど人類は、自らの手で地球を滅ぼしちまった。報復の連鎖の果て、核の炎で焼き尽くされた世界を守る理由なんて、どこにあるんだ?…え、夢?こんなとこで寝てるから悪い夢を見るんだ?あれが夢なもんか!そうだよな、みんな!…みんな?なんでおまえら、生きてるんだ…?」月刊IKKI連載マンガ『ぼくらの』平行世界編、ついに完結!絶望の果て、滅亡の淵で、ぼくらが見いだす希望とは?原作者・鬼頭莫宏との巻末対談を収録。
著者等紹介
大樹連司[オオキレンジ]
1982年生まれ、茨城県出身
鬼頭莫宏[キトウモヒロ]
大学在学中に「残暑」(小学館)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
催涙雨
25
昔読んだときはまったく気付かなかったのだが一巻につきひとつくらいの割合で誤植がある。初版だからなのかもしれない。改めて読むと田中さんのイメージがまったく異なることに驚く。マーヤの気持ちを考えるとこの人にはほとんど良い印象がもてない。というか、この人が自分勝手な気質を持ってるからマーヤもワガママなのだな、と。三巻がピークの印象もあるが、少しずつ真実が明かされ変化を見せる物語は最初から最後まで通して面白い。マンネリになりがちな繰り返しの形式でも単調さを感じさせない魅力があると思う。2017/12/05
山像
2
大団円。これほど壮絶な、そして壮大な並行宇宙SFになるとは……。漫画のノヴェライズなんて狭い範囲に限らなくて、もう日本SF史上に残る傑作だったのではという気がしてきている。カンジ編の「演説」は本当に目頭が熱くなったし(原作でもカンジ編が一番好き)、マーヤ、モジといった準主役格から中田首相やウシロの父といったサブキャラまで、名演者揃いという風情だった……。 「これを先に読んでしまうと原作のラストが少し物足りなくなる」という聞いていた話の意味がとてもよく分かった。原作先に読んでいて良かった……。2015/08/31
訃報
2
ピークは三巻だったが、見事なシリーズだった。作者の真摯さには頭が下がる。執筆中は、喜び以上に相当なプレッシャーに苦しんだのだろう。しかし、ウシロが更生した世界ってマジで奇跡だったんだなあ…。「わかってもらえないのはわかってる。それは、とてもうれしいよ」。名台詞。読んでて感覚的にぶわっとくるのは漫画だけど、テーマをより徹底して突き詰めているのはこちらかな。媒体ならではの違いが出ていて、その点でも大成功と言える。巻末対談では原作者がさりげなくアニメの愚痴をこぼしていて笑った。2013/06/30
yumiha
2
息苦しさに襲われながらも、どうしたことか最終巻。カンジ編のひとひねりに見事ひっかった。でも、ミク編は、やはり生身の女を知らない作者だと思った。全編を通し、身近な誰かを守りたいという自己犠牲で死に繋がる戦いへ向うことに終始していたように思う。特攻もジハードも、同質なのだろうか?2012/02/22
せんにん
2
本当にラストは衝撃的。多くのノベライズ本がアニメに忠実に書かれているのに対し、この本は全てが違っている。ここまでアニメと展開が違うとは誰も想像していなかったのではないだろうか。単なるノベライズと侮れない作品だったと思う。2011/01/27