内容説明
「ヤクザは汚い、ずるい?結構じゃないか。政治家、大会社の社長、役人、警察、みんなずるいんだよ!ヤクザが手前の命張って脅している方が正直だ」―里見組組長の仇を討つため、黒声連合会長を銃撃して服役していた直江重徳が出所した。しかし、幹部だった兄篤彦は組を解散し、ヤクザから足を洗っていた。一方、黒声連合は政官と癒着して、干潟の開発で巨大な利権を得ようとしていた。重徳は里見組の再建を図ろうとその横取りを策し、血の抗争へと突入していく…。溝口敦の暗黒小説文庫第三弾。
著者等紹介
溝口敦[ミゾグチアツシ]
1942年、東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業。暴力団や中国マフィアなどの犯罪組織から宗教、食の安全まで丹念な取材で幅広くレポートを発表。『食肉の帝王―巨富をつかんだ男 浅田満』で講談社ノンフィクション賞受賞(2003年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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