出版社内容情報
ニューヨークの街角で思い浮かべた「TOKYO」そして「時代」。
「あんたはトーキョーから来たんだろ? これからどこへ行くんだい?」とタイソンが訊いた。「決めてないな」「そうだろ。そんなもんだよ」かれは、自分もまだ旅の途中だといいたかったのかもしれない。──山際淳司が、取材旅行やあてのない「旅の途中」で出会った心象風景の数々。ローカルホテルで見たG・フォアマン、イーストリバーに浮かべたカヌーから眺めたマンハッタンなど、スポーツエッセイの名手が切り取った時代の深層。
内容説明
「あんたはトーキョーから来たんだろ?これからどこへ行くんだい?」とタイソンが訊いた。「決めてないな」「そうだろ。そんなもんだよ」かれは、自分もまだ旅の途中だといいたかったのかもしれない。―山際淳司が、取材旅行やあてのない“旅の途中”で出会った心象風景の数々。イーストリバーに浮かべたカヌーから眺めたマンハッタン、日本食テイクアウト店で思い出した江川卓、ブルックリンで探したマイク・タイソンの写真…。ショートエッセイの名手が切り取った旅の断片に、時代の深層が見えてくる。
目次
青山通りの追い越し車線
ロウ、ロウ、ロウ、ユア・ボート
旅の途中
ニューヨークは笑わない
永久歯のない町
穴のあいたウォーターベッド
インタビュー
チャンピオンの故郷
フォアマンズ・ナイト
ガヴェアの溜め息
ファイナル・ゲーム
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じいじ
18
ニューヨークは何度行っても、いつ訪ねても昂奮する街である。『ニューヨークは笑わない』ユニークで実にいいタイトルだ。本文で「東京は笑う」の言葉とセットで、その由来を書いている。ここでは種明かしはしないことにする。ジャーナリスト、スポーツライター、作家と多彩な才能の山際淳司が綴る面白エピソード満載の一冊である。メジャーリーグの裏話、突然の解任劇で話題になった王監督への単独インタビューの話。アスレチッククラブのプールに金魚が泳いでいた話・・とてもここでは書ききれない。47歳での急逝がなんとも惜しまれる。〈合掌〉2014/09/15
読み人知らず
2
マグワイアこの頃からいたのか。マイクタイソンの試合に対する熱狂を生で見たかった2016/04/08