出版社内容情報
彼らがいたから、強く、深くつながり続けた
戦前は「日本」であった台湾。戦後に「中国」になった台湾。1990年代の民主化後に自立を目指す台湾。戦争、統治、冷戦。常に時代の風雨にさらされ続けた日本と台湾との関係だが、深いところでつながっていることができた。それはなぜか。 台湾と日本との間を渡り歩いて「結節点」の役割を果たす、多様な台湾出身者の存在があったからである――まえがきより
台湾をルーツに持ち、日本で暮らす在日台湾人=タイワニーズたち。元朝日新聞台北支局長の筆者が、彼らの肖像を描き、来歴を辿りながら、戦後日本の裏面史をも照らす。
【目次】
・蓮舫はどこからやってきたか
・日本、台湾、中国を手玉にとる「密使」の一族 辜寛敏&リチャード・クー
・「江湖」の作家・東山彰良と王家三代漂流記
・おかっぱの喧嘩上等娘、排除と同化に抗する 温又柔
・究極の優等生への宿題 ジュディ・オング
・客家の血をひく喜びを持って生きる 余貴美子
・「551蓬莱」創業者が日本にみた桃源郷 羅邦強
・カップヌードルの謎を追って 安藤百福
・3度の祖国喪失 陳舜臣
・国民党のお尋ね者が「金儲けの神様」になるまで 邱永漢
【編集担当からのおすすめ情報】
2017年、民進党(当時)・代表の蓮舫氏の「二重国籍問題」が取り沙汰されました。その是非はともかく、メディアやネットで取り沙汰されたやりとりを眺めていると、日本人は、在日台湾人が歩んできた道をほとんど知らないのではないかという思いを抱きました。日本は台湾を二度も捨てた、と台湾では言われているのをご存知でしょうか。一つはポツダム宣言による台湾の放棄、もう一つは1972年の中華民国との断交。それでも両国がつながり続けたのは、両国を行き来した「人(タイワニーズ)」のおかげである、と筆者は述べます。タイワニーズの営みと歴史を教えてくれる本書は、同時に、国とは何か、国籍とは何か、という問いを我々に与えます。
第一章 政治を動かす異邦人たち
蓮舫はどこからやってきたか
日本、台湾、中国を手玉にとる「密使」の一族 辜寛敏&リチャード・クー
第二章 台湾で生まれ、日本語で書く
「江湖」の作家・東山彰良と王家三代漂流記
おかっぱの喧嘩上等娘、排除と同化に抗する 温又柔
第三章 芸の道に羽ばたく
究極の優等生への宿題 ジュディ・オング
客家の血をひく喜びを持って生きる 余貴美子
第四章 日本の食を変革する
「551蓬莱」創業者が日本にみた桃源郷 羅邦強
カップヌードルの謎を追って 安藤百福
第五章 帝国を背負い、戦後を生きる
3度の祖国喪失 陳舜臣
国民党のお尋ね者が「金儲けの神様」になるまで 邱永漢
最終章 タイワニーズとは
野嶋 剛[ノジマ ツヨシ]
著・文・その他
内容説明
日本は台湾を二度も捨てた。それでも彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。在日台湾人のファミリーヒストリー。
目次
第1章 政治を動かす異邦人たち
第2章 台湾で生まれ、日本語で書く
第3章 芸の道に羽ばたく
第4章 日本の食を変革する
第5章 帝国を背負い、戦後を生きる
終章 タイワニーズとは
著者等紹介
野嶋剛[ノジマツヨシ]
ジャーナリスト。1968年生まれ。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学・台湾師範大学に留学。1992年朝日新聞社入社。佐賀支局勤務、中国・アモイ大学留学の後、2001年からシンガポール支局長。その間、アフガン・イラク戦争の従軍取材を経験する。政治部、台北支局長、国際編集部次長、AERA編集部などを経て、2016年4月からフリーに。『台湾とは何か』(ちくま新書、2016年、第11回樫山純三賞(一般書部門)受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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