出版社内容情報
住み慣れた家で安らかな最期を迎えるには?
最期のときは、住み慣れたわが家で穏やかに迎えたい。
親や家族もそうして看取りたい。
多くの人の切実な願いは、団塊世代が後期高齢者になり「多死社会」を迎えるこれから、かなえることができるのか?
「できる」、と著者は答える。
わが家での看取りは病院よりお金がかからない。
ちゃんと家で亡くなれば、警察沙汰にはならない。
家族に迷惑をかけずにひっそり死ぬという考えこそ、実はいちばん迷惑。
既婚者で子どもがいたとしても最後はひとりで死ぬ覚悟が必要。
ひとりで死ぬことと、さみしく死ぬことは違う。
長生きすると、ラクに死ねる。
「あの世」はあると思ったほうが人生を終(しま)いやすい。
――など、在宅看取り医として、多くの亡くなった方から教わった大切なことを伝える一冊。
【編集担当からのおすすめ情報】
千場先生はおおらかな人柄で行政を含めた多職種をつなぎ、2016年に
横須賀市を在宅死率全国1位に導きました。(厚生労働省発表。人口20万人以上の都市で全国1位。)
その、在宅看取りの様子はTBS「報道特集」、朝日新聞「ひと」欄などで報道されています。
「白衣を脱いだ医療」が自らの役割だと語り、診療だけではなく、
看取り普及の出前出張講座やイベントを精力的に開催。
死がテーマでありながらユーモアあふれるトークで会場を沸かすことも。
本書はそんなユニークな先生による命のとじ方の心得帖です。
◆はじめに
◆1章 人生のゴールを安らかに迎えるための心得10
心得1 人は必ず死ぬと肝に銘じておくべし
心得2 自宅でひとりで死ぬ覚悟を持つ
心得3 どこでどう死ぬかを考えておく
心得4 死が怖いからこそ、「死」について学んでおく
心得5 老衰で死ねなくても、長生きをするとご褒美があることを知る
心得6 のぞむ死と現実の死は違う
心得7 死に往くときに苦しいのは、肉体ではなく精神の苦痛である
心得8 死に対する「備え」と「覚悟」は、元気なうちから
心得9 ひとりで死ぬことと、さみしく死ぬことは違う
心得10 のぞましい最期を迎えるには、「家」「人」「金」がキーワードになる
1章のまとめ
◆2章 最期はこんなに安らかに……実例3
エピソード1 素直に死を受け入れて、安らかな気持ちで往く
エピソード2 最後に苺氷(いちごおり)を食べてほしかった
エピソード3 最後まで思い出の家で暮らした永遠のイケメン
◆3章 家族を安らかに看取るための質問24
Q1 訪問診療のお医者さんをどうやって見つければよいですか?
Q2 夫は月単位の命といわれています。静かな環境を整えるために、家族はどのような点に注意が必要ですか?
Q3 がんの末期は痛みが辛いと聞きました。自宅療養では、どうしてあげればよいのでしょう
Q4 精神的な苦痛に対しては、家族はなにもできないのでしょうか?
Q5 笑いの効用って、よくいいますが、ホントにあるのですか?
Q6 家族が余命数か月といわれています。元気づけてあげたいのですが
Q7 85歳の母にがんが見つかりました。医者は積極的な治療はすすめられないといい、母もそれでいいといいますが、私は不本意です
Q8 よく聞く「胃ろう」とはどんなもの? なにが問題になっているのですか?
Q9「高齢者の胃ろう」は、やるべきではないということでしょうか?
Q10 延命治療は、救命治療とは違うものですか?
Q11「もしものとき」は、どんな選択肢があるのですか?
Q12 いざというときに延命治療をどうするのか、高齢の親に意思表明を書いてほしいのに、「縁起でもない」と、とりあってくれません
Q13 父はがんの末期で、家で療養したいといいます。ちゃんと看護ができるか不安です
Q14 正直、親を看取るのが怖いです
Q15 看取る怖さを克服するには、どうしたらいいのでしょうか?
Q16 家で看取りたいのですが、どこからが終末期なのか見分けがつきません。救急車を呼ぶべきかとても迷います
Q17 延命措置をやめる決断には、ものすごくためらいがあります
Q18 母を家で看取りたいが、自宅で死ぬと警察沙汰になってしまうと聞きました。本当ですか?
Q19 息を引き取るときに、医師が間に合わなかったら、どうなるのでしょう? 死亡診断書はどうなりますか?
Q20 死ぬ前は、苦しさがもっと増していくの?
Q21 命が燃え尽きるとき、どんな変化が訪れるの?
Q22 延命治療をしない選択をしたが、はたしてあれでよかったのか、今もってわかりません
Q23 いざ臨終のとき、夜間や休日の場合、先生は来てくれますか?
Q24 お別れに立ち会えなかったらと思うと、ひとときも母から目が離せません
◆4章 自分の命を穏やかにとじるための質問13
Q1 還暦を過ぎたころから病気が出てきました。60歳は体の節目なのでしょうか?
Q2 「平均寿命」まであと十数年しかないと思うと、辛くて、死ぬのが怖くなります
Q3 自分は延命措置をしてほしくない。リビングウィルでの表明が必要ですか?
Q4 千場先生なら、どんなリビングウィルを書きますか?
Q5 家で看取ると病院より費用がかかるのではないですか?
Q6 認知症になっても、我が家で死ねますか?
Q7 離れて暮らす子どもに迷惑をかけたくない。家でひとり、そっとポックリ死にたいのです
Q8 ひとり暮らしでも家族に依存せずに、安らかに家で死ぬことは可能ですか?
Q9 在宅医の先生と相性が悪かったら、途中で先生を変えることは可能ですか?
Q10 自分は妻に看取ってもらうといったら、娘から「むずかしいんじゃないといわれた。なにがいけなかったのだろうか
Q11 自分が先に死んで、人付き合いが下手な夫を残していくのが心配です……
Q12 近所づきあいもなく、友人もいない。孤独死が心配だがどうやって社会とつながっていけばいい?
Q13 お迎えはあるのでしょうか
◆エピローグ
千場 純[チバ ジュン]
著・文・その他
内容説明
在宅死率全国1位横須賀の看取り医が1000の死から教わったこと。役立つ、身近なQ&A集
目次
1章 人生のゴールを安らかに迎えるための心得10(人は必ず死ぬと肝に銘じておくべし;自宅で、ひとりで死ぬ覚悟を持つ ほか)
2章 最期はこんなに安らかに…実例3(素直に死を受け入れて、安らかな気持ちで往く;最後に「苺氷り」を食べてほしかった ほか)
3章 家族を安らかに看取るための質問24(訪問診療のお医者さんをどうやって見つければよいですか?;夫は月単位の命といわれています。静かな環境を整えるために、家族はどのような点に注意が必要ですか? ほか)
4章 自分の命を穏やかにとじるための質問13(還暦を過ぎたころから病気が出てきました。60歳は体の節目なのでしょうか?;「平均寿命」まであと十数年しかないと思うと、辛くて、死ぬのが怖くなります ほか)
著者等紹介
千場純[チバジュン]
社会福祉法人心の会三輪医院院長。名古屋大学医学部卒業後、横浜市立大学附属病院第一内科、国立横須賀病院(現横須賀市立うわまち病院)内科第一医長、医療法人社団聖ルカ会パシフィック・ホスピタル院長等を経て現職。2025年問題を見据えて、在宅死率全国1位の神奈川県横須賀市で「在宅看取り」の普及に取り組む。地域住民と多職種が自由に集まる、くらしのリエゾンステーション「しろいにじの家」を開設。多くのイベントを通じて、住み慣れた家で安らかに最期を迎える「看取りの形」を考える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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