60年代ポップ少年

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60年代ポップ少年

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093884716
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ポップ史観で60年代を辿る自伝的エッセイ

一九六〇年、十二歳。坂本九の「悲しき60才」でポップスに目覚めた亀和田少年は、ビートルズの登場で、それまで全盛だった和製ポップスが懐メロ化してしまったと嘆く。渋谷道玄坂で、毎月1がつく日に開催され、プロ作家も参加したSF好きの「一の日会」に通い、東京オリンピック開会式の日は、お祭り騒ぎに興味がなくて、ひとり千鳥ヶ淵でボートを漕いだ。吉祥寺の私大で右翼学生と渡り合い、デモで別セクトにいた美少女に恋をする。そして、童貞少年が夢中になった吉行淳之介の性小説、新宿のジャズ喫茶、映画館など、多感な少年時代をポップに生きた著者の痛快ネタ満載。「ビートルズとバリケードが俺の青春だ」なんて嘘っぱちだ。卓越した記憶力で、既成の60年代史観をくつがえす、名コラムニストの会心の作。

亀和田 武[カメワダ タケシ]
著・文・その他

内容説明

ジャズもマンガも、全共闘もSFも、俺たちには全部ポップ文化だった。教科書的60年代史観を笑い飛ばす、自伝的エッセイ。

目次

春の雪は学生食堂とキャビアの呪いなのか。
十月、たそがれのバリケード。気がつくと、たった一人だ。
一九六〇年、ネギの町で初めてポップと出会った。
ひとりぼっちのツイストと暴力教室。
漣健児と「ミュージック・ライフ」の時代。
キューバ危機だけど、早く早くお便りネ。
放課後だけはファイティング原田のように。
人気投票と「下を向いて歩こう」というマイナー嗜好癖。
SFマガジンと馬込銀座の本屋で出会った。
僕は悲しき少年兵だったのか。〔ほか〕

著者等紹介

亀和田武[カメワダタケシ]
作家・コラムニスト。1949年生まれ。新聞、雑誌のエッセーやコラム、テレビのキャスターとして活躍。主な著書に、エッセー集『どうして僕はきょうも競馬場に』(JRA馬事文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山田太郎

56
期待してたのと違った。江口寿史の表紙に魅かれて読んだ。時代が違って学生運動がよくわかんないので、いまいちピンとこなかった。半分くらいはまともに読んだけど、あとに行くほど流して読んだ。よくわかんないのは、私の理解力のなさと老化によりあまり理解する努力しないせいであろう、多分。2017/01/20

momogaga

34
1960年代のB面を駆け抜けた亀さんのイタイ自慢話が心地良かった。A面だけ見ていたら、薄っぺらい60年代しか分からなかっただろう。2023/08/14

シッダ@涅槃

32
「ポップとは金持ちの思想である」(村上龍)。ともかくこの少年は金あるなあ、と思ってしまった。だって中学時代はレコード収集、高校時代はジャズ喫茶通いだもん。自分がバイトしたことは書かれていない。ぼくもろくにバイトはしなかったがぼくの十代とは大違いの過ごし方。と嫉みを含んでわりかし批判めいたこと書いたが、”ポップ”というのは”楽しい”んだよ。著者の友人の言「ほかに楽しいことないからデモに行くんだよ」って感覚。「ポップ少年」という本書もやや眩しさを感じながらも”楽しく”読めた 。2017/02/03

おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず

32
懐かしいな亀さん、一の日会でよく話してた。しっかりと僕の出してたファンジンの名前があった。通い慣れてたジャズ喫茶、店では遭遇したことがない。内緒話だが彼の通称は亀の子たわし。2016/11/04

阿部義彦

21
サブカルチャーコラムニストの亀和田武さんの青春時代回顧録、私にとっての著者といえば「劇画アリス」の編集長につきます。そんな亀和田さん(ジュリー)の中学から学生運動に明け暮れた大学時代までの時代の気分に溢れています。ジャズ喫茶とSFとの出会い、漫画、澁澤龍彦、吉本隆明の言説の影響そして、アンチビートルズの音楽観など私が生まれたばかりの60年代を回想しています。2016/10/19

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