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ぼくたちが聖書について知りたかったこと

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093878470
  • NDC分類 193
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「聖母マリアは処女ではなかった」「最後の晩餐でイエスが飲んだのはワインではない」など、パリ在住の池澤夏樹氏が従兄弟である聖書学の泰斗・秋吉輝雄氏と語り尽くした目からウロコの聖書・キリスト教の姿。

内容説明

秋吉輝雄教授(聖書学)との対話。「ぼくにとって宗教は知識だ。素人代表として、ぼくは碩学の門を叩いた」。その成り立ちから現代社会との関わりまで、いま、人類最大のベストセラーを読みほどく。

目次

第1部 聖書とは何か?(聖書はなぜ今日まで残ったのか?;朗誦によって聖性が保たれた;ヘブライ語には過去形がない ほか)
第2部 ユダヤ人とは何者か?(ユダヤ人の定義とは?;ユダヤ人教師としてのイエス;世界宗教へと向かったキリスト教 ほか)
第3部 聖書と現代社会(「六日戦争」に遭遇して;無時間の空間で対立するイスラエルとパレスチナ;軍備放棄の思想に共感した「ビールー団」 ほか)

著者等紹介

池澤夏樹[イケザワナツキ]
1945年生まれ。詩人、小説家、翻訳家。1987年、『スティルライフ』で芥川賞受賞。1974年から三年間ギリシャに移住、2004年からは、フランス、フォンテーヌブローに定住するなど、豊富なヨーロッパ生活体験から、日常生活を通じてキリスト教文化を見つめてきた。また2007年から、世界文学全集の個人編集(河出書房新社刊『世界文学全集』全二十四巻)にたずさわるなど、西欧文学と宗教のかかわりについても深く精通した作家である。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

87
「聖書について」と銘打っていますが、内容はかなり幅広いものになっています。聖書とは何であるかという点から紐解きがあるだけでなく、それ以前のユダヤの時代、イスラームやイスラエル事情まで知ることができるのが興味深いところでした。ある程度知識がないと読むのが辛いところもありますが、大まかな部分は、特に予備知識がなくても読めると思います。ただ、旧約聖書の方が重点的に語られている印象を受ける感はありました。対談形式なのが面白いですね。2017/04/13

YúKa(ユーカ)@ハガレン読み終えました

28
古代ヘブライ語には時制がなく、これは過去・現在ともに並行線というヘブライ思想を表しているという事実には驚いた。一般的なエデンの園のイメージはギリシア思想の影響。聖書は元来矛盾を放置するスタイルだったが、キリスト教以降は「正典」と「偽典」が定められるようになった。ユダヤ人差別の要因は裏切り者ユダと民族名の偶然の一致。ヘブライ人は最初から一神教だったわけではなく、その国その土地の神々を祭っていたのを、ある時期でやめた。タメになる本だったけど、『聖書の土地と人びと』と比べると空気感は弱く思う。2017/01/22

ネギっ子gen

19
河出の、あの文学全集を個人編集した池澤夏樹氏が鋭く問う、聖書とキリスト教の真実。フランスなどに居住しキリスト教文化を見つめてきた著者が、<すべての源泉は聖書だ>として、従兄弟である聖書学の泰斗・秋吉輝雄氏と語り尽くす。「原罪」とは何か? マリアは「おとめ」なのか「処女」なのか? などの素朴な疑問を鮮やかに解説する。「あとがき」で著者が記した、秋吉師からの聖句による助言。<「涙と共に蒔く人は、喜びの歌と共に刈り入れる」という、我が人生で何度となく役に立った詩篇126編の一句を教えてくれたのも彼だった>と。⇒2021/03/03

月世界旅行したい

13
昔読んだ、恥ずかしながら内容については忘れてしまっている部分が多い。禁止するということは、つまりしていた人がいた、という部分がよく記憶に残っている。2015/04/15

鷹図

13
知識の前提条件が高いところに設定されている為、この対談を読む前に読んでおかなければならない本は山ほどある。少なくとも『ふしぎなキリスト教』程度では話にならない感じ。二度目の読書となる今回もまた、碩学の門をくぐるに到らなかったわけだが、釣果がないわけではない。例えば旧訳・新訳に対する続編、外典の存在と位置付け。異説・矛盾、あるいは誤訳の変遷とその受容などがそれである。再三再四の読書に値する名著。2011/09/09

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