自分を生ききる―日本のがん医療と死生観

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自分を生ききる―日本のがん医療と死生観

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  • サイズ B6判/ページ数 159p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093875578
  • NDC分類 494.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「がん」の心構えと医療の現状がよくわかる

医療技術が高度に進歩していても、人が死ぬということは必定です。しかし、現代社会ではこのことを自然なことと受け止めにくくなっています。この「どのように生き、どのように死ぬのか」という個人テーマに、医療はどのように関わっているのでしょうか? 現在、日本では、約3人に1人ががんで死亡しています。本書は、BSジャパンの同タイトル番組を元に、『バカの壁』『死の壁』で話題の養老孟司氏と東大附属病院で緩和ケア診療を立ち上げた中川恵一氏の対談を中心に、日本におけるがんを主とした緩和医療を考察し、それを通して「人間らしく生きるために必要な死生観」や「生きている間をどう生き抜くのか」を考える本です。

日本のがん医療と死生観

内容説明

BSジャパンで好評を博した番組『自分を生ききる』を元に、日本のがん治療・緩和ケアの現状と「どう生きるか、どう死ぬか」を考えていきます。

目次

第1部 がんと日本人(がんが増えています。10年後には2人に1人が、がんで死亡;がんは社会とともに変わる病気。食生活の欧米化により、乳がん、前立腺がんなどが増加 ほか)
第2部 対談・がんの壁を語る(中川恵一・東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部部長×養老孟司)(10年後、日本人の死因の半分は、「がん」が原因という状況;「自分は死なない」という考えを前提に、医療が成立していることが問題 ほか)
第3部 日本人のがん治療を問う(変わるがん治療。人にやさしい放射線治療へ;放射線治療医の不足が、新しいがん難民を生む可能性 ほか)
第4部 がんとの上手なつきあい方(がんを告知することにどんな意味があるのか。余命の告知は必要なのか;告知したい医療者側。患者には「聞きたくない権利」もある ほか)

著者等紹介

中川恵一[ナカガワケイイチ]
1960年(昭和35年)東京都生まれ。1985年東京大学医学部医学科卒業後、同大学医学部放射線医学教室入局。助教授。2003年11月から東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部長を兼任

養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937年(昭和12年)神奈川県鎌倉市生まれ。1962年東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1955年東京大学医学部教授を退官。東京大学名誉教授。北里大学教授。専門の解剖学の他、社会時評など、幅広く活躍
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shuuya Hoshino

1
養老孟司氏は「変わらない私がいる」という考えは間違っていると言う。先日、人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドラインの案が厚生労働省より提示された。患者の考え方が変わり得ることを踏まえ話し合いを繰り返すという点がポイントである。広大に一語で言えば自己同一性の問題と思う。老いの坂を下る自分自身を素材に探求し、言葉にしていた鶴見俊輔さんを思う。能力が失われる前の言葉での最後の発信は「私の生死を妻の決断にまかせたい」であった。1度の意思表明によらずに信じられる言葉とはこのようなものではないか?2018/01/28

ねええちゃんvol.2

1
★★★★ がんで死ぬのが理想的という話:同感2013/05/11

0
3/5点。中川さんは「死を忘れた日本人」の方が良い。養老さんはライターが読みやすくしてくれた本は良いけど、養老さんの話そのまま載せると意味が分かりづらくなる。勿体ない。2017年読了。2019/07/15

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