出版社内容情報
昭和33年の日本シリーズ。読売ジャイアンツvs西鉄ライオンズ。3連敗後の4連勝で巨人を倒した知将三原脩監督の生涯を描いたノンフィクション。彼が追い求めたものは、現在の日本プロ野球が見失ってしまったものだった。
昭和33年の日本シリーズ。3連敗後の4連勝で読売ジャイアンツを倒した西鉄ライオンズ。その奇跡を演出した監督三原脩の生涯を克明に描いたノンフィクション。昭和24年に巨人に戦後初優勝をもたらしたが、翌年、水原茂に追われ監督の座を去る。ここから、三原の反骨人生が始まる。弱小球団西鉄ライオンズの監督として、31年から日本シリーズ3連覇。35年には大洋の監督に就任し、万年最下位のチームを1年めにリーグ優勝・日本シリーズ初連覇に導いた。三原が求めたものは、ファンを楽しませる真にプロフェッショナルな野球。そのためには、プロ野球をわかっている球界経験者が球団を経営すべきだと考えていた。だが、彼の理想を実現する道は艱難を極めていたのだった…。
内容説明
昭和33年、日本シリーズ伝説の逆転劇を演じた知将・三原脩がめざしたのは、アメリカ大リーグのような、プロ野球経験者による、ファンのための野球だった―。
著者等紹介
立石泰則[タテイシヤスノリ]
1950年北九州市出身。企業・経営関係を中心に活躍するノンフィクション作家。92年『覇者の誤算』で講談社ノンフィクション賞受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
愛と光の使徒
1
巨人ファン以外のすべてのプロ野球を愛する人にオススメ。2012/10/30
Hiro
0
著者渾身の力作。その熱意は前書きのとおりだが出版の際のいきさつは一読者の知るところではない。ただ著者がありったけの取材力、構想力、筆力を持って全力を傾注し本書を書き悔いなかったことは確かである。この充実ぶりはすごい。本書は世に有名な伝説の野球チーム西鉄ライオンズを作った三原監督の伝記というにとどまらず日本プロ野球の歴史と問題点を余さず描いている点でも銘記されて良い。本書出版から20年プロ野球は改善され発展しているか、本書の主題は今に続いていると思う。三原を善人や偉人に祭り上げていないことも好感が持てる。2019/07/26