宮沢賢治 鳥の世界

宮沢賢治 鳥の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093871808
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

70種もの鳥を作品群に登場させている賢治が、優れた野鳥観察者であったところに初めて焦点を絞り、鳥を通して知られざる賢治像と、作品の中に潜む秘密や謎に迫る。新解釈と発見が連続、賢治の先見や新しい魅力との出会いにふれる心暖まる待望の書。

今年は宮沢賢治の生誕百年にあたり、岩手県では全県をあげて賢治祭をくり広げている。花巻、盛岡、小岩井農場のある雫石町をはじめ、7?9月を中心にして様々な催しが計画されている。賢治に因んだ出版企画も続々発表されているが、賢治の作品に登場する鳥について考察した本は、今までなかった。まさに本邦初、賢治関連の書として初めての出版である。賢治の作品は童話だけでなく、詩や散文から短歌まで数は多い。著者の調べによると、こうした作品群に登場する鳥の種類は70種にものぼり、哺乳類や昆虫などにくらべて圧倒的に多い。賢治の作品にこれほど多くの鳥が登場する理由は何故だろうか。著者はこのあたりに注目しながら論考を進める。調べていくといろいろな事が判ってくる。「よだかの星」の草稿表紙に書かれた「よだか」を、賢治が「ぶとしぎ」と書きかえた秘密。南・北アメリカにしか生息していないハチドリをとりあげている謎。野生生物の保護や人間との共存をフクロウの作品を通して、70年も前に訴えている賢治の感動的な姿勢。「セロ弾きのゴーシュ」にみられる人間と動物との交感、最近脚光を浴びている<音楽療法>の先見性など??12章にわたり次々と明らかになる賢治と鳥たちとの深いつ

内容説明

児童文学者で日本野鳥の会会員の著者・国松俊英と、日本を代表する生態画家・薮内正幸が、賢治文学に登場する鳥について初めて書いた本。誰も書かなかった賢治の豊かな鳥の世界、もうひとつの魅力がひろがる。

目次

第1章 イーハトーブの動物たち
第2章 ヨタカは天に還る
第3章 博物館にいたハチドリ
第4章 フクロウたちの夜
第5章 水車小屋にきたカッコウ
第6章 天空の音楽家ヒバリ
第7章 ムクドリを吸い込む楊
第8章 トキは異界からの使者
第9章 西域の空を飛ぶガン
第10章 雪田のカラス早池峰のライチョウ
第11章 銀河にはばたく鳥たち
終章 鳥の歌が聞こえない