出版社内容情報
民話を軸に日本の女の織りなす鮮烈な自分史
歌人であり秀れたドキュメンタリー作家でもある著者は、日本の民話を心の糧として生きてきた。民話には人生の大事なことを解く鍵があるという。またその主人公の多くは女たちである。そこに自分の人生を重ねて描いた四季折々の隨想は、おのずから著者の豊かな自分史ともなっていて、私たちの忘れていたこころを取り戻させる。『本の窓』で好評連載した「民話歳時記」、待望の単行本化。
内容説明
民話にはぐくまれたこころの足跡。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家辺見じゅん、待望の最新作。民話でたどる自分史エッセイ。
目次
春(見るなの花座敷;鬼は内福は外;雛の部屋;猿の聟殿 ほか)
夏(桐の花;川原坊主;文の日;立山の精霊市 ほか)
秋(私の雀色どき;ホズキと十五夜;菊人形;雪ありて縮あり ほか)
冬(大年の火;お正月さんがやってこん;若水;梅も一枝 ほか)