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トオサンの桜―散りゆく台湾の中の日本

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093797467
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

日本語を学び、大和心を胸に秘め、戦後台湾を生き抜いたトオサン(多桑)たちの「苦闘の60年」に迫るノンフィクション意欲作!台湾でアンケートを実施、日本人へのラスト・メッセージを一挙掲載。

目次

序章 日本を思い続けるトオサン―「桜」恋しや
第1章 サクラを植え続けて―異境のサクラ
第2章 二つの時代を生きて―「桜」から「梅」へ
第3章 トオサンの心情―「桜」の教えを求めて
第4章 平和を愛する心―「梅」から「百合」へ
終章 未来に咲く花―再びのサクラ

著者等紹介

平野久美子[ヒラノクミコ]
東京都出身。学習院大学仏文科卒。編集者を経て執筆活動へ。1970年代からひんぱんに訪れている東アジア、東南アジアの文化や歴史、日本との関わりに興味を持ち、多角的に取材・執筆を続けている。2000年、『淡々有情忘れられた日本人の物語』で第6回小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

41
何度も何度も胸がキリキリと痛んだ。親日家だと言われる台湾。その理由は大日本帝国であったときの政治家や教師の残したものによるらしい。トオサン達に、今の日本の現状を嘆かれて辛い思いを抱く作者。しかし、この作品が書かれて10年たった今、もっと酷いこの国の先生とよばれる人たち。台湾で日本の桜見てみたい。2016/02/22

ゆうぼう

3
トオサン(多桑)。こう書くんだそうです。台湾で日本語教育を受けた日本精神に溢れた方々を著書の中ではこう呼んでいました。戦後大変苦労されて、戒厳令が解かれた頃からものをいうようになった方々の声を聴きました。日本人はなぜサンフランシスコ講和条約を契機にこのようにものを言いださなかったのでしょうか。それほどまでに米国の占領政策は日本人を骨抜きにした優れた薬だったのだろうか。とても残念です。ものを言っていれば、今のような日本とは全く違った世界が拓けていただろうに。と、つい、思ってしまいます。今からでも遅くないぞ。2016/11/12

tecchan

1
戦前日本の統治下で日本語教育を受けた台湾の高齢者を"トオサン"という。台湾各地のトオサンを訪ね歩き、その歩んできた歴史、日本に対する複雑な気持ちを描く。ひたすら道路に桜を植え続けたトオサン、戦後の混乱期に投獄されたトオサンなど、私達にその生き様を鋭く投げかける。2023/02/21

ぐみきち

1
日本統治時代、二等国民とされながら日本人として生き、戦後は白色テロ、戒厳令下で生きたトオサンたちの話です。突如日本から捨てられ、外省人からの弾圧を受け、同じ言語で喋っているのに子供たちと会話が出来ない・・・。様々な苦難の人生、日本を恨んで当たり前だろうに、それでも昔を懐かしみ、現代の日本人たちに苦言を呈して下さる。そんな失われた昔の日本人の様なトオサンたちに涙が止まりませんでした。2013/08/18

こらぴし

0
トオサン、いわゆる日本統治時代を経験し、日本語と日本精神を理解する台湾人。 一時期、彼等は日本人であった。 そして、第二次世界大戦の終結とともに、「見捨てられた」人々。 その後の白色テロの時代を経て、ようやく訪れた平和な時代。 著者は、かつての日本を懐かしみ、自費で桜の植樹をするトオサンや、きびしい時代を生き抜いてきたトオサン達にインタビューし、そしてそれを記録し、伝えることが大切であることに気がついたそうだ。 次に台湾に行った時は、2・28記念館に行かんといかんなあ。2008/06/11

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