乳房再建

乳房再建

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093792110
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

33歳で乳がんになった筆者は、乳房切除と同時に、当時まだ術例が少なかった「乳房再建手術」を受けた。メスを握ったのは、形成外科医の夫だった…。第2回21世紀ノンフィクション大賞受賞作。33歳で乳がんになった筆者は、乳房切除と同時に、当時まだ術例が少なかった「乳房再建手術」を受けた。メスを握ったのは、形成外科医の夫だった…。第2回21世紀ノンフィクション大賞受賞作。

33才で乳がんの宣告を受けた筆者に、形成外科医の夫がかけた最初の言葉がこれだった。 当時まだ手術例が少なかった「乳房再建手術」。がん細胞が見つかった乳房を全切除し、腹部の脂肪を皮膚の下から移動させて乳房の形に整える大手術だ。女性にとって乳房を失うことは、なにより精神的ショックが大きい。乳がんとは、肉体と同時に精神的なリハビリが必要な病だ。そのために開発された先端医療が「乳房再建」である。 夫の手術で、乳房は再建された。最初は乳房を触ると腹に触っているように感じた。脂肪とともに腹部の神経も乳房に移っていたからである。やがて乳房にも感覚が戻り血行もよくなって、次第に自分の乳房と感じられるようになった。 しかし、本当の闘病はそれからだった。 以前乳がんにかかったことがある母親が、胃がんで死去した。がん再発と再建した乳房への罪悪感。気がつくと、「乳がん」という言葉を発語できなくなっている自分がいた。「まだ自分は乳がんから完全に治癒していない」。 それから自分のために、乳がんを精神的に乗り越えるために書きあげたのが本書である。第2回21世紀国際ノンフィクション大賞に輝き、選考委員からも絶賛された本書は、感動の闘病記であり、

内容説明

子供をプールに入れるため水着に着替えていて胸のしこりに気付いた。33歳だった。形成外科医の夫は、当時まだ珍しかった「乳房再建手術」を妻に施すことを決意した。片方の乳房を切除し、腹部の脂肪を移動させて新しい乳房を造る大手術。夫は、「へたに造ったら、お前が一緒にお風呂に入ってくれなくなるから、うまーく造るよ、心配ないよ」とにこにこして言った…。第2回「週刊ポスト」「SAPIO」21世紀国際ノンフィクション大賞受賞。

目次

1章 「乳房、取ることになったよ」―しこり
2章 「手術室で会おうね」―入院
3章 「おっぱい、いいの、造ったよ」―術後
4章 「使わないから、痛いんだ」―リハビリ
5章 「甘えてんだよ」―退院
6章 「幸せに逝かしてやろうぜ」―母の胃がん
7章 「有刺鉄線で締められるか?」―母の死
8章 「お前、温泉に入れる?」―七年後
9章 「乳房再建手術は健康保険が効かないんだ」―克服
10章 「主人が造ってくれた乳房です」―予感
11章 形成外科医の妻として―あとがきにかえて