出版社内容情報
"文明が荒廃した近未来。バイオ鳥肉の細胞から誕生した天才科学者""チキン・ジョージ""を中心に、滅亡の危機に瀕した人間たちの苦闘を描く、楳図ワールドの集大成的作品が、待望の文庫版で登場。"
▼第1章/チキン・ジョージ(1)?(17)▼第2章/緑の髪の少年(1)?(2)●主な登場人物/チキン・ジョージ(バイオ鳥肉のササミ細胞から誕生した天才科学者)、繁野良行(バイオチキン製造会社「チキン・カンパニー」の研究者)●あらすじ/女子中学生・ヨッコは、友人のミッチとともに、よく当たると評判の占い師を訪れる。ヨッコのおなかに手をかざしたとたん、占い師は口から、恐ろしい形相のエクトプラズムを吐き出す。そしてそのエクトプラズムは「14歳で終わる」という謎の言葉を口にした。同じ頃、バイオテクノロジーによるチキンを作る会社の研究者・繁野は、自分が培養するササミ細胞から発芽した目玉を見つける…(第1章・1)。●本巻の特徴/繁野が気付いた目玉は、見る見るうちに成長を遂げ、鶏の顔と人間の身体をもつ奇怪な生物に変貌。やがて彼は高度な知識を得て言葉を話し、自らを「チキン・ジョージ」と名乗る。環境破壊が進み、多くの動物が絶滅した地球。その状況に憤りを感じたチキン・ジョージは、人類への復讐を誓うのだった。●その他の登場人物/毒島(バイオチキン製造会社での繁野の同僚。繁野の行動に疑問を持つ)、ユコ(繁野の婚約者)、アーサー・ヤング(アメ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フロム
9
実は再読なのだが、気が重い。この気の重さはジーン・ウルフの「新しい太陽の書」シリーズやムーアの「ウォッチメン」等を読み返す辛さと同じ類である。何というか先延ばしにしていた人生の宿題を片付ける様なものである。そして開始早々占い師の生き霊にやられ、陰陽モードのチキン・ジョージの造形にやられとやられっぱなしで、こんなのが13巻も続くのかと思うと先が思いやられる。楳図と俺の戦いは始まったばかりなのに。因みに巻末に収録されている竹熊氏の解説は難解な楳図作品に対して果敢かつよく健闘しながら解説しており素直に凄い。2022/03/28
たにしぃ
7
再読。10年以上前に読んだので全く内容覚えてなかった。一巻からこんな阿鼻叫喚の地獄絵図だったか、ふむ。2014/02/04
peeping hole
3
楳図かずお作品は恐ろしい。生理的に訴えかけてくる残酷描写のせいではない。プリミティブかつ濃厚な妄想世界をそのまま具現化し、紙媒体で流通させた事実にめまいを覚えるからだ。今作においては宇宙人によるグロテスクな性交、および女性器をめぐる一連の描写がそうだ。射精することができない精通前の男児が悶え苦しむが如く人類の無間地獄は続く。射精の伴わない性行為は悪夢でしかない。それにしてもどうしてふくしま政美といい、向こう側へ行ってしまった漫画家はティラノサウルス型の宇宙船を描くのだろうか。2016/11/30
3247
3
ぶっとんでる。ほとんどのふきだしが絶叫調のイガイガで驚く2014/06/01
読み人知らず
3
チキンジョージってネーミングがすごいよね。さすがウメズ。2013/02/03