出版社内容情報
最新科学技術で誕生した超人組織「虹組」のひとり・No.吾が、恋した女性・マトリョーシカをさらって逃亡した! かつてないスケールで迫る松本大洋最長編が、A5判・カラーピンナップ付きで新装発売!!
▼第0話/ashiro アシロ▼第1話/desert 砂漠のダンス▼第2話/flowers 花畑▼第3話/cemetery 葬列▼第4話/restaurant レストランでの騒動▼第5話/forest 森の中▼第6話/villa パパの別荘▼第7話/village 村での物語▼第8話/park 公園・春●主な登場人物/No.吾(「虹組」の裏切り者。天才スナイパー)●あらすじ/国際平和隊幹部組織「虹組」のNo.苦の遺体が砂漠で発見された! 殺したのは、元メンバーのNo.吾!? マトリョーシカという女性を連れて逃亡する吾のもとに、新たな刺客が差し向けられる…(第1話)。●本巻の特徴/遥かな未来、滅亡に瀕した人類は、選ばれたエリート「虹組」に支配を委ねていた。頂点に立つのは、最新科学で誕生した9人の超人たち。しかし、そのうちの1人、No.吾が規律を破り逃亡する。狙撃の名手でもある彼の裏切りの真意とは…!? 第1話からの本編に先立ち、巻頭には月刊「イッキ」2005年12月号掲載の「外伝 アシロ」を新たに収録!●その他の登場人物/マトリョーシカ(No.吾の人質であり恋人)、No.王(虹組の首領)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nichepale
6
擦り切れるほど読んでいた松本大洋の漫画を、あるときから読まなくなって、なぜだか今、急に思い出して読んでみる。ナンバーファイブはその表紙はよく見ていたが、ストーリーとして読んだことはなかった。でも、なぜだろう。以前は心をギュッと掴まれるような思いで読んだセリフや、物語にこぼれる隙間、唐突に現れる動物や植物の記号的な啓示。そういったものが、今は不親切に思える。読者を信じて描いてくれているようにも感じるが、作者の自己満足にも思える。絶対的に好きだと思ったものも、時とともにその意味が流れゆくことに心が打たれる。2023/12/04
kanon
4
松本大洋という作家。何か不思議な色々と考えさせてくれるものを描いているとの評判だったので読みたくなった。小説でいう純文学のような、芥川賞受賞作のような作風。これが初松本大洋なわけだが(実際は映画「鉄筋コンクリート」を視聴済み)、まさにその通りでセリフ一言一言が胸にしみる。無駄がない。時折落書き?が描かれているし、絵自体もすごくうまいとは言いけれないけれど、適当に描いているとは思えない。何だろうこれ。このペースでいくともう物語終わる?アシロ?マトリョーシカって何だ?疑問点がどんどん出てくる。続巻に期待です!2012/01/06
六月の真昼
3
松本大洋は、なんとなく解る、くらいがちょうどいい。解る、といえば嘘になる。解らない、だと読むのがしんどい。左脳が肝。しかし右脳も肝。けれども本当のところ「脳」は捨てていい。2012/05/16
大塚Q
3
砂漠、地平線、海、ライオンシープ、虹、この漫画の世界観がすごく好き。蜂が吾に撃たれる時、蜂が笑った。そのシーンがすごく好き。松本大洋の漫画は松本大洋にしか描けないんだなぁとかわかった様な事の一つもいいたくなる、凡人の私には強すぎるくらいの素晴らしさ。2010/10/06
蘇芳
2
再読。しょっぱなから人が死んでるのにマンガの中はとても静かです。2011/07/17