出版社内容情報
人の命を助けるはずのメスが、怪物を産み出すことになろうとは!! 激動のヨーロッパを舞台にした、戦慄のサイコ・サスペンスいよいよ発進。
▼第1話/パーティー イズ オーバー▼第2話/悪魔を見た男▼第3話/悪魔の友だち▼第4話/知りすぎた男▼第5話/悲しみの再会▼第6話/ニナの記憶▼第7話/朗読会の思い出▼第8話/記憶の扉▼第9話/楽しい食卓●登場人物/天馬賢三(脳神経外科医)、ヨハン・リーベルト(他人の命をもてあそぶように奪う“怪物”)、ニナ・フォルトナー(=アンナ・リーベルト、ヨハンの双子の妹)●あらすじ/フランクフルトにたどり着いたテンマは、元婚約者エヴァのボディガード、マルティンに接近する。一方、“メガネの男”との契約により、ある男を探し出すため連日パーティーに出席していたエヴァは、マルティンに突然、「もうパーティーは終わり」と告げる…(第1話)。▼あるパーティー会場でおもむろにエヴァが指差した先にはヨハンの姿が…。“メガネの男”との契約を果たし、用済みとなったため、自らの死を覚悟するエヴァ。そして、彼女の前に現れたマルティンの右手には銃が握られていた…(第2話)。●その他の登場キャラクター/エヴァ・ハイネマン(テンマの元婚約者)、ルンゲ警部(ドイツ連邦捜査局警部)、Dr.ライヒワイン(テンマの理解者)、ヴォルフ将軍(元東ドイツの情報将校
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
167
ニナが何かわかった感じ。不穏な雰囲気はずっと続くなぁ。2016/03/25
Y2K☮
29
誰かが自分を待っている。何の打算も無く、ただ元気に来てくれるのを願っている。それはとても幸せなことだ。待つ方も待たれる方も。やっとエヴァの高慢ちきな仮面の下が垣間見えた。テンマは彼女のこういう素顔を見抜いていた。だから信じた。それで良かったのだ。勿論待っても報われないケースだって世間にはある。でもだからといって待つのを止めてしまったら、誰ともどんな本とも出会えない。信じて待つ。今はそれだけ。歯科医ミラン・コラーシュ登場。先月読んだアレを連想させるネーミング。好きな本がこうして点と点で繋がり、世界を広げる。2017/12/25
眠る山猫屋
24
再読。マルティンの死に様。ふたりで逃げられたなら。どこか遠くで、逃げられたなら。エヴァが呟く「わたしでも終わりにできる」が哀しい。悪魔の友だちやペトルといった、ヨハンの副次産物的な怪物がここへ来て登場してきた。ロベルトで充分だって!そして、ミラン。テンマを助けてくれる良い人物には、悲しい未来しかないのか。2016/06/24
Bo-he-mian
17
「MONSTER」もいよいよ佳境。ドイツとチェコにまたがる物語だけど、チェコ人の名前がほとんど、チェコ映画の監督から取られているのに今さらながら気づく。浦沢さんもかなりの映画好きなのは知っているが、さすがに「リプスキー」とか「イレシュ」なんて監督の映画まで観てないだろう。最初の頃は、人形アニメの監督の名前が多かったし。やっぱ、長崎尚志が入れ知恵してるんだろうな、と邪推してしまう(笑)。ところで、この第15巻は、タランティーノの「レザボア・ドッグス」からの影響も垣間見える。2024/01/07
椿
16
Dr.ライヒワインが出てくるとホッとするよ。バラバラに関わっていた人達が集結していくなぁ。2016/08/05