出版社内容情報
証拠が無くても有罪にするのが検察の流儀!
外交官・憂木衛が背任と偽計業務妨害の容疑で東京地検特捜部に
逮捕されて4か月。これまで丁々発止の戦いを続けていた西村検事の
取調べが突然、終了した。
当時の総理大臣に依頼され、プーチンの黒幕にあたる人物を探るため、
イスラエルのモサドに協力を仰いだと憂木が発言したとたん、である。
これが事実なら、憂木の無罪はもちろん、外交や政界のタブーに踏み込む
ことになる……と検察が気付いたからだった。
明らかになったのは、憂木や都築峰雄議員にかけられた全ての容疑が、
起訴できるほどの根拠が無い、ということ。普通なら無罪放免である。
だが検察は逮捕した以上、絶対に裁判で有罪にしてやると言うのだ。
………これは発展途上国や軍事独裁国家の話ではない。先進国・日本の
現実なのだ! 信じられるだろうか!?
しかし憂木はたじろがない。”国策捜査”に立ち向かうべく、
いよいよ第1回公判を迎える…!!
本誌掲載時に好評を博したプロレスラー・アントニオ猪木参議院議員の
ソ連での活躍を描いた前後編も収録、ますます読み応えを増した
第五弾!!
佐藤 優[サトウ マサル]
著・文・その他
伊藤 潤二[イトウ ジュンジ]
著・文・その他
長崎 尚志[ナガサキ タカシ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのじつ
7
[ネタバレ]結局彼らをハメた黒幕は「外務省」だった…ということなのか。対◯国への見解や体制が一枚板ではない事が、分かり易く描かれていた。売らんかな的に面白可笑しく書き立てられた政治家のイメージにまんまとのせられてきたが、政治家としての資質やポテンシャルをやはり各人お持ちなのだろうし、すべきことをしている政治家もたくさんいるのだろう。外交とは正式な手続きの外側での交渉が圧倒的に大きい事がよくわかるように描かれていた。国内の政治の事情をマンガで分かり易く読める、いい本だと思う。大いにおすすめ!2012/10/10
Wisteria
6
次々と複雑な問題が出てきて、自分の勉強不足を痛感。2017/12/14
ぐうぐう
5
佐藤優と伊藤潤二という、異質な二人の化学反応こそが『憂国のラスプーチン』の読みどころだろう。佐藤が体験した国策捜査というおどろおどろさが、伊藤の独特な画風により見事に表現されている。ただ不満なのは、政治家をはじめとするモデルとなる人物に似させるため、やけに写実的な顔で描かれている点だ。写実的にすることで、容易にモデルが特定できるメリットがある反面、表情が固くなってしまい、伊藤の画風の個性が抑制されてしまっているのが残念なのだ。2012/09/02
yk
3
猪木も出てきた。すごい話ばかりで、もうなんで今うまいこといってないんだろうと思う。国策捜査になったり急にストップしたり、ここら辺の元がだめなんでしょうねー。2018/12/03
戸川 純子
3
全部のエピソードが本当に興味深くて、何度も読み返しました。特に猪熊さん(笑)の話はおもしろかった。2013/03/24