出版社内容情報
権力者たちが平和の大義の元に、最後の戦乱へと突き進んでいった時代!! 修羅に生きる殺戮集団として、純粋培養された少女たちがいた!!
▼第1話/秀頼▼第2話/恋心▼第3話/軍師▼第4話/手毬▼第5話/抱擁▼第6話/胸中交錯▼第7話/露見▼第8話/秀頼狂乱▼第9話/淀殿の怒り●登場人物/あずみ(爺の手によって、物心つかぬうちから他の仲間達と共に純粋培養された精鋭の刺客)、爺(じじ。小幡月斎)、ひゅうが(あずみと共に育った仲間の刺客)、うきは(あずみと共に育てられた刺客)●あらすじ/天海がとった次の作戦は、秀頼の第一の側近である大野長治に、爺(小幡月斎)を剣豪で天才的な軍略家と信じ込ませて仕官させることだった。豊臣方に放ってある隠密の協力も得て、爺はなんなく仕官することに成功。あずみとも共々、一挙に敵方の中枢へ潜り込むのだが……(第1話)。●本巻の特徴/爺が秀頼の側近である大野長治に仕官したことで、あずみは秀頼に接する機会が増える。この敵方の将の優しい人柄に触れたことで、あずみの心は微妙に揺れ動く。●その他の登場キャラクター/豊臣秀頼(第1話)、大野治長(秀頼の側近)(第1話)、千姫(秀頼と政略結婚させられた家康の孫娘)(第1話)、淀の方(秀吉の側室で、秀頼の生母)(第1話)、大塚兵衛(豊臣方の軍師)(第3話)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひかり
14
彼女たちまだほんとに子供なんだよなあ。現代だと中学生ぐらい?お風呂のぞきやあずみの子供っぽい笑顔が出ると、ろくに何も知らされず志なく戦士として育てられている歪みが読者から見てなんとも言えない。大塚兵衛は死に行くのにあずみを哀れに思って、なんか、心に刺さる。2017/05/24
地下鉄パミュ
8
『己の無事が最優先』うきはにもひゅうがにも言える事だが、爺の言葉が重くのしかかる。恋と言う物を知り冷徹になれない人間らしさ。窮地を乗り切る為には爺の言葉は大事だけど人間らしさを取りたい。何としても切り抜けたい。祈る。爺のフォローも一つ人間らしく育てて来たのは決して間違いでは無いと思う。時に厳しく時に優しくで良かったんだよと!それにしても秀頼様をのっぺり描いたもんだなぁ笑笑2021/02/12
ton
6
全巻読破の為の再々読。秀頼様キター!この秀頼様のインパクトが凄すぎて、秀頼といえば彼が真っ先に頭に浮かぶ。あずみとうきは。うきはの好きは恋だけど、あずみの好きはまだちょっと違う。初々しいふたりのほんの僅かな幸せなときが切なくなる一方で、秀頼さま狂乱顔面バリバリプギャーがホラー。大塚兵衛暗殺のくだりは印象的。あずみの正体露見で一気に暗転、次巻がつらい。2016/10/25
十六夜(いざよい)
6
密偵のため秀頼の元に忍び込んだあずみだったが、正体がバレ牢に入れられてしまう。爺たちの元にも兵が押し寄せ、皆散り散りになってしまうが、うきははあずみの救助に向かう。秀頼の駄目駄目ぶりと淀君の執念深さが怖い。うきはとあずみに淡い恋心が…。2015/08/16
文吾
5
★★★/言われるがまま人を頃すあずみに迷いはなかったのに、恋を知り人間らしい感情が芽生え始める。相手は仲間のうきはだけれども、さて、ハピエンは絶対あり得なさそうで辛い。(t)2022/11/26