出版社内容情報
ついに成立したマルゴとナヴァル王・アンリの結婚。しかし平和が訪れるどころか、シャルル陛下の号令でユグノー大虐殺が始まる。生き抜くため、ナヴァルとマルゴの下した決断は──!?
萩尾 望都[ハギオモト]
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきぽん
46
5巻はサン・バルテルミの大虐殺からシャルル9世の死まで。私は16世紀フランスのことをよく知らないのだけれども、キャラがそれぞれ立っていて、それぞれ勝手に動き、大きな歴史のうねりを作り出している様子がよく描けているのはさすが少女漫画の神様だと思った。女性は結婚したら自由に恋愛できる、とか、22歳の男性と50歳の女性の結婚とか、現代日本の価値観でからみれば「え~」と思うようなことも、破綻なく現代日本の読者に読ませてくれる。男性のブルマタイツ姿もね。2017/02/09
アーちゃん
44
レンタル。ついにラ・モルまで…マルゴどうなってしまうのでしょう。ナヴァル好きだなぁ。結構残酷な描写が今回多く、望都様がカトリーヌ・ド・メディチに見えたりします。凄すぎ。ところで登場人物がだんだんわからなくなってきたために、大人買いします。さすが萩尾望都さん、読後感半端ないです。2017/04/17
honoka
43
表紙の美しいマルゴにしばらく見惚れた。中身は真逆。ナヴァル王とマルゴの結婚式は母親の策略による凄惨な大虐殺の始まりとなる。いや、史実に鬼母が描かれるのって流行りですか? ラ・モルとココナスの処刑。ナヴァルもいまひとつよくわかんないし、マルゴの運命やいかに。2017/01/26
はつばあば
42
もうじき16日.地獄の釜の蓋も開く。お盆を前に壮絶な虐殺を読むのは好みではないが・・。権力を得る為には容赦のないカトリーヌ・ド・メディシス。我が子にも愛情のかけ方の違いはあるにしても・・やりすぎるのは閻魔様もお許しにならないだろう。シャルルとラ・モルが亡くなり・・マルゴはいつまで母の駒でいるのだろう2019/08/12
ぐうぐう
38
サン・バルテルミの虐殺が描かれる『王妃マルゴ』第5巻。残虐な歴史に怯むことなく、萩尾望都の作画は、凄みを増している。モノローグを用いた伝統的な少女漫画の構図を採用したかと思えば、虐殺の過程をシャープなコマ割りで一気に見せたあと、俯瞰でモブシーンを配置する。その見開きの効果は、圧倒的だ。俯瞰でのモブシーンは、若い頃の手塚治虫が好んで描いたスタイルである。少女漫画界の巨匠になってなお、萩尾望都は手塚漫画の申し子であることを忘れていない。2017/02/12