出版社内容情報
聯合艦隊を率い、真珠湾攻撃を指揮した男・山本五十六──。彼は日米開戦に最も反対した男であった。最後まで戦争を避けようとした男が、開戦の火蓋を切った訳とは…!? そして太平洋戦争の知られざる真実とは!? 新たな視点で描く本格歴史巨編!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
黙れ花咲舞・寺
24
役所広司の映画『山本五十六』が公開された時に『グランドジャンプ』に連載された漫画。原案&監修は半藤一利。確か映画もそうだったっけ?。漫画を描いてるのは坂木原レムという漫画家だ。終戦の8月15日からスタートする構成。主人公はもちろん五十六だが、狂言回し的な役割として、新聞記者・真藤利一が出て来る。名前からして半藤一利のもじりであるが、半藤さんと違い、髪長めの美男子である(笑)。上巻は真珠湾攻撃まで。ミッドウェーの予感で終わる。わかりやすい漫画ではないが、きちんと描いている。さあ下巻を読もうか。2014/11/06
たまきら
22
軍事史は父の独断場で、正直今も苦手な分野だ(兵器史はまた別)。山本五十六についてはおおざっぱなことしか知らず、数年前に半藤さんの東京大空襲についての本を多数読んだからこの本を手に取ってみたに過ぎない。この漫画でたいそうハンサムに描かれているこの軍人が、なぜアメリカとの開戦に反対した理由は、アメリカをつぶさに視察したからではないだろうか。その情報が盛り込まれていないのが不思議。2020/10/10
iso1884(いそって呼んでね)
6
映画を4回観に行った儂が買わない訳がない(笑)!ということでDVDを観ながら読んだりしました。映画でカットされた部分がいくつもあるので、非常に読み応えはあります。おお、実はこうだったのか的な。上巻は海軍次官として海軍省で一悶着あって、その後聯合艦隊司令長官に就任。そして太平洋戦争開戦の真珠湾攻撃まで収録。2012/09/11
LIV
5
映画の存在は知らず、弟の部屋にあったので読む。はじまりは三国同盟のあたりから。話は地味だが面白い。2012/12/23
雪町
0
聯合艦隊司令長官として真珠湾攻撃を指揮し、太平洋戦争の戦端を開いた山本五十六の話。開戦を望む世論と、何の見通しもないまま対米戦に踏み切ろうとする軍部の、現実よりも雰囲気重視の在り方に薄ら寒いものを感じた。その結果、戦争に反対していた男が、自ら火蓋を切ることになったのが本当に皮肉だった。山本の郷里である長岡を、幕末に新政府軍相手に和平を唱えたために、戦争を引き起こして焼け野原にした河井継之助の話も出て来て、皮肉さに拍車をかけている。2016/07/08