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ダッカへ帰る日―故郷を見失ったベンガル人

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087813005
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

「カレーは好きですか」出会った外国人労働者は、そう聞いてきた。ベンガル人兄弟の部屋に立ち込める香辛料の香り、厳かなコーランの響き、額に汗する労働の匂い、東京暮らしの私の視界を、南アジアのなま温かい風がよぎった。第1回開高健ノンフィクション賞優秀賞。

目次

1章 香辛料の香る部屋
2章 コーランの響き
3章 バブルの時代
4章 それぞれの焦燥
5章 出稼ぎ者たち
6章 ダッカの闇夜
7章 下町マニィクナガール
8章 コックスバザールの飯屋
9章 クッミラの空
10章 出頭のわけ
11章 田園風景

著者等紹介

駒村吉重[コマムラキチエ]
1968年長野県生まれ。帝京大学経済学部卒。地方新聞記者、建設現場作業員など職を転々とする。夜間の現代写真研究所を中途退所し、97~98年、モンゴルのウランバートルに暮らす。帰国後、事件や埋もれた歴史、家族の肖像などを題材に取材・執筆活動を続ける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スー

16
バングラデシュ本4冊目、前の3冊は日本人が書いているので問題もあるけど肯定的に書かれていたので悪い部分を知りたいと思っていたら読友さんが紹介してくれました。バブル全盛期に来日してバブル崩壊後も残りいつ首になるか?捕まるか?怯えながらオーバーステイで働く兄弟と家族を筆者が日本とバングラデシュで取材して日本とバングラデシュの問題や国を離れ外国で働く人達の苦悩と悲しみがとても良く書かれていて読了後はなんとも言えない気分になりました。日本での生活に慣れてしまい国に帰ってからの生活に怯えるなんて、悲しいですね。2019/01/22

かりんぱに

1
不法滞在のバングラデシュ人と過ごした日々のノンフィクション。2003年出版だけど、20年経った今、どうなってるんだろう。2024/04/25

co1024

1
バングラ出稼ぎ兄弟と筆者の取材する/される立場を超えた不思議な関係性が面白い。更に突然の弟の逮捕から、場所を移してのバングラでの結婚延期問題が起き、日本/バングラの社会の問題点をえぐりながらも彼らのリアルな生活の描写が興味深く、バングラ旅中に少しずつ読んでいった。4年前に出稼ぎバングラ人の部屋に行き、必死にバイトしながら生きる姿を思い出した。と同時に空港でまさに日本語を勉強しに行く5人組に会い仲良くなった。日本で働きたいと輝いた彼らの先が明るいことをただただ祈るばかりだ。2016/08/18

風見じじい

1
バングラディッシュから日本に来た不法滞在者と知り合いになった筆者が、強制退去で国へ送還され、いやいや親が決めた許嫁との結婚に立ち会うドキュメント。日本で不法滞在して工場や飲食業で働くのは貧乏で自国では暮らせない人かと思ったら、カレッジまで出たインテリであることに驚いた。発展途上国の難しさの一端が見え、これまで知らなかったことがわかりました。ノーベル文学賞を取ったタゴールはベンガル語でタクトと言い、バングラディッシュの国歌を創った人だと初めて知りました。2014/12/01

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