内容説明
本書は五千年ぶんの性の資料の探索である。中国では性を文章で読む(あるいは聞く)ことを好み、体位が動物の比喩で三十通りも表現されるなど、漢字を使った言葉による性表現の豊かさは、到底他の文化圏の及ぶところではなく、性の道具と性の方法の多用さ、その点において中国の上をいく文化圏はないことなどがよくわかる。
目次
子づくりの思想
保精思想
巨陽への憧憬
女の達人たち
下着の話
人をもって人をおぎなう
尼僧の淫乱な犯罪
動物にたとえる
秘具・小道具
小さな足と粽〔ほか〕
著者等紹介
邱海涛[キュウカイトウ]
1955年、中国上海市生まれ。上海外国語大学卒業後、上海訳文出版社勤務。1985年来日。慶応義塾大学および東京外国語大学で学ぶ。印刷会社勤務をへて中国経済情報紙『中文導報』の編集部勤務。1998年より同紙の中国支局長として上海市駐在
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
24
おおらかなのに保守的な中国人像を、上海出身の著者が性を軸にして時系列で紹介していくところが面白いです。日本や西洋との性的な思考の違いには思わず笑ってしまった。しかし、幼女嗜好や女性の同意のない性行為こそ野蛮でしょ。儒教の教祖・孔子は非嫡子であった、という史記からの引用のあと、孔子の家族倫理への執着が「おもしろい」という著者に、(いや、だからでしょ?)と突っ込みたくなりました。情報量は多くて面白かったです。2018/04/17
takehiro
2
中国の歴史は凄いと思っていたが、こちらの歴史も凄かった。2013/10/15
suzuki-takefumi
2
中国の歴史的な性風俗あれこれ。古くからの陰陽論や纏足、宦官などの「歴史的」な話がおもしろい。特に陰陽の観点からすると同性愛は益もないけど害もないので、あまり強く禁止されてないってのは面白かった。2011/11/02
-
- 和書
- 生物学24講