内容説明
九州の小さな海岸の町。贅沢な施設と高度な医療で知られるサンビーチ病院。不妊夫婦に福音をもたらし患者たちに「神の手」と慕われる院長の産婦人科医、岸川卓也のもう一つの顔。男性の妊娠、人工子宮、胎児からの臓器移植…。生殖医療の無法地帯に君臨する医師の狂気の華がひらくとき。生命の尊厳と人間の未来を揺るがす書き下ろし長編小説。
著者等紹介
帚木蓬生[ハハキギホウセイ]
1947年福岡生れ。東京大学仏文科卒。九州大学医学部卒。93年「三たびの海峡」で第14回吉川英治文学新人賞、95年「閉鎖病棟」で第8回山本周五郎賞、97年「逃亡」で第10回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞。ほかに「白い夏の墓標」「賞の柩」(日本推理サスペンス大賞佳作)などがある
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