内容説明
遠山直樹、高校生のバイオリニスト。世界的ピアニスト、父・春樹との幼き日々の至福の共演ベートヴェン「春のソナタ」。そして再びの第4楽章。美貌のピアニスト・春苗が、奔流のように登場する。息子は父から、何を受け継ぐのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめか*
29
ピアニストの父とバイオリニストの息子の物語。目次は第一楽章〜四楽章とソナタ形式に分かれる。題名の通り、ベートーベンのバイオリンソナタ第5番「春」がこの親子を象徴する曲として描かれる。さまざまなクラシック曲が登場するため、聴きながら楽しめる。音楽描写も多いのでクラシック好きにとっては楽しいだろう。だが内容は明るくない。途中までは良かったがラストがこんな悲しいものだとは…親に過大な夢を託された父。自分の失敗を繰り返さないでほしい、おまえは自由に生きろ。子の生きたいようにさせてあげることが親の努めだと私も思う。2015/09/01
陸亀
6
前回読んだいちご同盟が良かったのでこれも読んでみましたが…。なんだか人間関係がドロドロしすぎな感じで僕にはいまいちでした。2015/02/28
sue
0
重かった。音楽が出てくれば、実際に聴いてみたいと思いそうだけど、春のソナタの景色が思いだされそうで聴きたいと思わない。重いから。「やっと読み終わった」と言ってしまった。2016/09/10
琴子
0
この主人公、歳に似合わず老成しているというかクールというか…。高校生らしくない。ラストの彼の早苗さんへのセリフにはクスッとしてしまいました。まったく食えないやつ~!(笑)2011/12/28