聞き屋与平―江戸夜咄草

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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087748109
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

日暮れの両国広小路。商家の裏手口から男が現れる。深編み笠に、着物の上には黒い被布。置き行灯をのせた机と腰掛け二つ。一つは男が使い、一つは客のためのもの。男は黙って話を聞く。ただ聞くだけだ。が…。おもわず語ってしまう胸のうち。誰かに聞いて欲しかったこの話。江戸・両国。人の心の機微を描く連作時代小説。

著者等紹介

宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年、北海道函館市生まれ。函館大谷女子短期大学卒業。1995年「幻の声」で第七五回オール讀物新人賞を受賞。受賞作を含む連作短編集『幻の声―髪結い伊三次捕物余話』(文藝春秋)で一躍注目を集める。2000年『深川恋物語』(集英社)で第二一回吉川英治文学新人賞、2001年『余寒の雪』(実業之日本社)で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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星群

34
長男、次男、三男、三者三様が興味深かった。次男夫婦が、なんか微笑ましかった。『雑踏』が印象的。けど、男性より女性の方が何倍も強かで賢いんだと沁々思った。2014/04/14

さなごん

28
最後でこうきたか!どんでん返しというべきか。およしさんよかった。おっかさんしっかりしてよ!2015/12/29

baba

22
再読ながら引き込まれてあっという間に読んでしまった。与平が聞いた一つ一つの話しも与平自身の事も興味深く本の世界に入る事が出来た。宇江佐さんの市井の人々の話しを堪能して、幸せが何か伝わって来たました。2014/09/12

剛腕伝説

14
聞き屋をする薬種問屋の隠居・与平。人情味溢れる市井の物語で相変わらず面白い作家。 でも、この作家独特の、設定や、思い付きの失敗が多く見られ、「何かなぁ」と思わせるのもいつも通り。与平の妻が語り手となり、与平の秘密を知っていたと告白すると、与平は殺意を覚えた‼️って、それは違うだろう。与平の人物設定にも合っていない。ここは、そうだったのか、40年もの間心配を掛けてしまったねと労る流れだろう。他にも先代の女将に声を荒げたり、一家皆殺しする夜盗を善人の様に描いてみたりと、稚拙な展開が目立つ、ある意味残念な作品。2022/05/12

pikapikahikaru

13
隠居した与平が、“辻占い”ではなくただ単に“聞き役に徹する”。色んな人と関わりながら・・。鯰の親分もしつっこかったが、やはり恐ろしいのは女?おうのやおせきはじわじわとした恐怖がある。2016/05/13

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