内容説明
獲物は十億円。男二人と美女一人+犬一匹目指すは完全犯罪…だったのに。新たなるスラップスティック小説の誕生。
著者等紹介
奥田英朗[オクダヒデオ]
1959年岐阜県生まれ。2002年「邪魔」で第4回大薮春彦賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユザキ部長
88
再読?大分前に読んだので忘れてます。ヤグザの博打場の近くマンションで集まる金を強奪する作戦。垣根良介さんの本でもあった様な~。それはさておきワールド全開の奥田節本です。面白い。キャラ立ちもテンポも良くあっという間に了読でした。金はあるとこにあるなぁ。2016/11/10
まさと
54
面白かった。終盤は二転三転のドタバタから、一周しての振り出しに戻る(笑)。ユーモアたっぷりでほんとに楽しめました。読み終えて、ちょっとしたストレス解消になった。2014/08/11
とも
53
★★★コンゲーム的クライムノベル。この手の作品の常道で全体的にポップで、少々の犯罪など行か程でもないと思わされてしまう軽さ。とはいえ、全体的に浅すぎるようで、思いのほか 迫力のないスピード感、いまいちキャラクターがありきたりで中途半端な登場人物、コミカルチックにしたかったのだろうがそれも弱いし、完全犯罪といいながら 手抜きの計画は作家の怠慢か能力か。病人や病院を徹底的にパロディー化した「イン・ザ・プール」や、圧倒的なキャラクターを描ききった「サウスバウンド」と同じ作者か?と思うほど、相当に残念な作品。2017/02/05
sora
47
始めの印象と読後がこんなにも違うとはねぇ、途中からどたばた劇を見ているようで楽しかったです。 それにしても、「ミタゾウ」の成長ぶり?には目を見張るものがありました。だって、どう見たって10億を強奪する一味になるとは思いもしなかったからです。2014/02/23
再び読書
46
クロチエが逞しい。痛快な物語。現実的では全く無い。ヤクザと中国マフィア絡みに最終的に勝利するなんざ、小説の中でもかなり難関だ。ミタゾウもエリート商社の社員とは思えない大胆であるが、間の抜けているところが愛らしい。そしてキリバスを目指すなんざ、ミーハーなエリートでは思いつかない発想ですね。色々なにかと無理がある内容でしたが、ただ奥田氏の読ませる力を凄く感じた本でした。2020/08/29