内容説明
記憶は物語となり、やがて小さな歴史となる。50年代にはじまり70年代にいたる、回想の井戸から汲み上げる中年の生彩。
目次
なぜ私は本を読むのがやめられないのか
一九六三年の退屈―『乾いた花』
68ers(シックスティエイターズ)
海岸行きの電車
須賀敦子の風景
紙とインクのにおい
記すことなし。存在した。
石ころだって役に立つ
著者等紹介
関川夏央[セキカワナツオ]
作家。1949年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。主な著書に『海峡を越えたホームラン』(第7回講談社ノンフィクション賞受賞)、『「坊っちゃん」の時代』(谷口ジローと共著・第2回手塚治虫文化賞受賞)など。01年に第4回司馬遼太郎賞を受賞
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感想・レビュー
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阿部義彦
14
図書館本、2002年、集英社。作家の関口夏央さんの「本の旅人」に連載されたエッセイ。本二まつわる話が多いです。アイリッシュの『幻の女』やルナールの『にんじん』など。また映画の話題も多く、団塊の世代である関川さんくらいまでは、娯楽そして基礎教養として映画は必須だったのだと思いました。自分は本は好きでしたがあとはロックの魅力に取り憑かれ、名画と呼ばれるものは見てないのです、精々イージーライダー、やイエローサブマリンとかなので映画みるなら本を読む時間が欲しい少数派かも。関川さんのセンチメンタリズム全開!2023/07/26