出版社内容情報
トップシークレットである百舌事件と、武器輸出に関わる商社と政権の癒着。全く関係ないと思われた二つの事象が交差する時、大杉・美希・残間の前に、再び百舌が現れる。『百舌』シリーズ、完全新作長編。
内容説明
私立探偵・大杉良太は、新聞社で編集委員をしている残間龍之輔から、違法な武器の輸出に関係する商社について、電話で告発してきた男の尾行を依頼された。同じ頃、残間は元上司で現在はオピニオン誌「ザ・マン」編集長の田丸に呼び出され、かつて百舌と呼ばれた殺し屋に関する事件を雑誌に書いてほしいと頼まれる。大杉と残間がそれぞれ調査を続けていたある日、警察庁特別監察官の倉木美希が自宅に戻る途中何者かに襲われた。運よく大杉が駆けつけ軽傷で済んだが、美希のコートから百舌の羽根が出てくる。トップシークレットである過去の百舌事件と、ある商社の不正武器輸出。全く接点がないと思われた二つの事象が交差する時、巨悪の存在が明らかに…。
著者等紹介
逢坂剛[オウサカゴウ]
1943年東京生まれ。80年『暗殺者グラナダに死す』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。86年に刊行した『カディスの赤い星』で直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞。2013年には日本ミステリー文学大賞、15年には『平蔵守り』により吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
158
百舌シリーズが復活したのですかね。逢坂さんもとりあえずスペインシリーズが終了したのでこちらをまた書き始めたのでしょうか?環境が大分変わってきて、登場人物も年をとり新たな人物も、ということで私は楽しめました。また最初から読まないといけなくなりそうです。2017/03/04
starbro
112
今月は『百舌』月間としました。『劇場版 MOZU』⇒『百舌の叫ぶ夜』⇒本作と進んだこともあり、本作の地味さが際立ちました。百舌の亡霊が漂う中、物語は推移しますが、残念な内容な気がします。百舌シリーズがヒットし、映画も上映される中で、集英社が逢坂剛に無理やり新作を書かせたのではないでしょうか?もしそうだとしたら集英社は猛省するように。百舌シリーズの第2~6作を読むかどうか思案しています。2015/12/04
いつでも母さん
100
いやいや・・やっと読了しました。こりゃ又長くなるなぁ・・が読後感!(笑)面白いのだけれども、好きなシリーズだったのだけれど、なんだかなぁなのだ。私の中では倉木が死んだ時点で自己完結したのかもしれないなぁ。これは映像のせいもあるのかなぁ。大杉の娘も成長してるのに、美希や大杉の存在はあの時のままな感じで・・いつまでも続けられる流れだなぁと。逢坂作家、大人の事情で再開だったのでしょうかね?次・・どうする私。しかし、最後は不気味だった。2015/12/01
タックン
94
久々の(百舌シリーズ)。ドラマ化して人気出たから無理やり続編書いたって感じが否めない。途中までは今までの話を思い出しながらだらだらと進んだ感じ。っで急に話が終わった感じで拍子抜け。作家の力量の限界か?それとも文芸雑誌の連載だから公権力からの圧力に出版社が屈したか?好きなシリーズだけに途中から終わりにかけての描き方が不満足だなあ。杉さんは美希とは付き合ってるは離婚した妻の娘とは仲いいはで羨ましいな。美希のドラマのキャストはやっぱ小説とは合わないな。百舌はだいたいわかったけどエピローグ怖いな。2016/03/10
美登利
76
昨年一気に6弾まで読んでいる。ドラマは未視聴。月日がたち大杉さんの手の着けられない不良娘が刑事になって8年ほどたってるところからはじまる。離婚後いっさい口の聞かなかった父親と娘が唯一このあまり面白みのない内容を補って居ると思います。勉強が出きなかっためぐみが、警官になる能力がいつのまに?という時間のながれがありますが、そこは新しきヒロイン誕生でしょう。大杉さんと美希はもうかなりの年です。百舌自体は多分3人目なのだろうけれど、大物政治家と警察とからむ不祥事の為に仕立て上げられてるだけなのか?私怨なのか。2016/01/07