出版社内容情報
男は元戦場カメラマン。逢瀬の夜、女に語り始めたのは、長崎の町で掘り出した喉仏の骨、黒こげの殉教者の記憶、30年前の雪の日の爆心地での教皇の祈りだった…。戦後70年、紛争の世紀に切り込む衝撃作。
内容説明
男は戦場カメラマン。テロリストと関係を持ち始めた引きこもりの息子と暮らす。女との逢引先の海辺の部屋で男が語りだしたのは、長崎の町で掘り出された喉仏の骨、黒こげの殉教者の慟哭、そして30年前のあの雪の日の、爆心地での教皇の祈りだった。―デビュー20年。芥川賞、伊藤整賞、谷崎賞作家であり、長崎という土地の記憶を探りつづけてきた著者の、ひとつの到達点がここに。
著者等紹介
青来有一[セイライユウイチ]
1958年長崎市生まれ。長崎大学卒。1995年「ジェロニモの十字架」で第八〇回文學界新人賞、2001年「聖水」で第一二四回芥川賞、2007年『爆心』で第一八回伊藤整文学賞、第四三回谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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