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虫樹音楽集

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087714715
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

奥泉光による音楽ミステリーの新しい挑戦。
虫への〈変身〉を夢見た伝説のサックス奏者。彼の行方を追い求めた先に〈私〉が見たのは─。カフカ『変身』を通奏低音にして蠱惑的な魅力を放つ、音楽ミステリーの新しい挑戦。もう一つの代表作。

内容説明

話は学生時代、35年以上前にさかのぼる。サックスプレーヤー通称「イモナベ」は『孵化』と『幼虫』という二つのライブを全裸で演奏して以降、精神に変調を来したとの噂とともにジャズシーンから消えてしまったはずだった。ところが1990年、小説家になりたての私は『変態』と題されたライブのチラシを見つけてしまう。そして現在―。もう一度イモナベの行方を尋ねた「私」が見たのは、絶対にありえない戦慄の風景だった。

著者等紹介

奥泉光[オクイズミヒカル]
1956年生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒。同大学院博士前期課程修了。1986年、すばる文学賞の最終候補作『地の鳥天の魚群』を「すばる」に発表しデビュー。主な著作に『ノヴァーリスの引用』(第一五回野間文芸新人賞)『石の来歴』(表題作で第一一〇回芥川龍之介賞)『神器―軍艦「橿原」殺人事件』(第六二回野間文芸賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山田太郎

28
自分が今住んでるところがでてきたので、びっくりした、ほんのちょっとだけど。わけわかんない話だけど面白かった。なんか笑えるから好きだな。エッセイかと思ったら小説でなんかこのわけのわかんなさはいいとおもいました。2012/12/29

兎乃

26
連作9編。「虫王伝」を文学カフェ&バー"リズール"で先生自ら朗読&フルート演奏された時に、jam sessionのような形で三味線を入れさせていただきました。ノイズや打楽器のような感じで、いわゆる西洋楽器には無い「音」、それだけを要求され、私にはとても刺激的な即興演奏のひとときでした。作品はどれも興味深く、『変態』していくザムザの乾いた、そして内部のねっとりした「音」に寄り添い或いは突き放されながら、身を委ねたい。奥泉節炸裂のクールな本です。装丁も素敵。8番目に収められている「変身の書架」が好きです。2012/11/15

miroku

19
奥泉光特有の迷走が不思議なリズムを刻む。着地点は・・・いや、着地したのかどうかさえ解らない。全ては霧の中。人生こそ虚構。2013/03/30

わんこのしっぽ

15
読み終わって新年第一冊目がこっれ…。と思ってしまいましたが図書館本ですので^^;最後の最後でそう来ましたか~!!一気に迷宮に突き落とされた感じです。何処まで現実で、何処から嘘!?そして何処から小説なの~作者と言う奏者に踊らされた読後感です。決して嫌ではありません。しかし、とてもクワコーシリーズと同じ作者と思えない…^^;2013/01/01

てふてふこ

14
仮想なのだろうけど、具体的に書かれているのでイモナベやその周囲の人達って本当にいたの?と思ってしまう。虫樹はありえないけど・・・虫樹譚のムカデのシーンは強烈で夢に出てきてしまいました。カフカとジャズで、こんな奇妙な作品が産まれるのですねぇ。2014/07/26

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