出版社内容情報
恋情、妄想、孤独、諧謔…中島京子ワールドへようこそ
女の部屋の水漏れが、下に住む男の部屋の天井を濡らした。女が詫びに訪れたのをきっかけに二人は付き合い出し、やがて男は不思議な提案をするが…。(「天井の刺青」)。直木賞作家が紡ぐ珠玉の7篇。
内容説明
疑惑、珍妙、孤独、当惑、思慕、哀愁。あのとき、あの場所、彼と彼女の風景―直木賞作家・中島京子初短篇集。
著者等紹介
中島京子[ナカジマキョウコ]
1964年東京生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務、フリーライターを経て、2003年『FUTON』で作家デビュー。2010年『小さいおうち』で第143回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
165
直木賞受賞作『小さいおうち』のみ読了だった中島さんの短編集です。こちらも集英社さんの「ナツイチ」で気になった作品でした。さすがは直木賞作家、文章はとても読みやすく、情景もすんなりイメージできます。テーマがバラバラな7編が収められており、時折みせる不思議な世界に惹かれてしまいます。まさかまさかの結びだったのは「コワリョーフの鼻」でどうなるのかと、ある意味手に汗握り、読み続けました。全体的にところどころにブラックユーモアの織り交ざる作風は、なかなかクセになります。思わずニヤリとさせられる展開にハマリました。2015/07/18
相田うえお
159
★★★☆☆17027 ①話ぶっ飛び過ぎ。漢方では養命,養性,治病があり長期健康維持。漢方薬は奥が深い。効くようなプラシーボのような。②夫婦の激安海外旅行話。面白い!この旦那さんじゃ当方、成田離婚!③放課後だけ現れる生徒(ゴセイト)って知らなかったなぁ。ついでに、キテレツ君って漫画の奇天烈は子供に意味不明じゃ?④窓越しの景色は森が好き。隣の家の壁じゃね。⑤女性二人で旅行中に外人男性と⑥小学校運動会行進のとき右手右足同時上げナンバ歩きの人いたいた。鼻話て引っ張るねー。⑦有名なとこに行くだけが観光じゃないね。2017/03/31
れみ
110
主題作は、仕事で東京に来た主人公が風変わりなホテルに泊まり様々な人に出会うお話。東京を離れていくところがなんとも切ないけどあたたかい。7つの短編のうち「ゴセイト」「天井の刺青」「ポジョとユウちゃんとなぎさドライブウェイ」「コワリョーフの鼻」が好きな感じのお話だった。とくに「コワリョーフの鼻」は夫婦で延々と鼻の話をしてて不思議だったけど、ちょっとジーンとする最後で良かった。2015/07/24
pukupuku
72
東京観光にまつわる短編集なのかなぁと思って手にしたのですが,ちょっと思っていたのとは違っていたような・・・短編集のいいところは,隙間時間ににちょこちょこっと軽く読めるところですね。2017/02/23
takaC
66
読みやすかった。オススメ。2012/02/29