内容説明
『岳物語』から25年、シーナ家、「いのち」の物語。息子・岳とマゴの風太と海ちゃんが日本に帰ってくる。父と息子とマゴ2人、シーナ家三代の物語、待望の続編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichi
30
【図書館本】前巻の『大きな約束』と比較して、とても読みやすかったです。作家としての椎名さん多忙です。1ヶ月22本の締め切りに追われ、昼夜関係なく作家活動に明け暮れる姿が描かれており、何の仕事も大変だけど、作家も大変なのね。と思いました。最後はサンフランシスコから岳くん一家が帰国。という所で締めくくり。風太くんとシーナじいじの定期的な電話での会話がほのぼのでした。2015/04/02
SOHSA
28
《図書館本》時間は揺るぎない確かさで流れ、全てのものは変わっていく。作者自身も周りの人々も。それを幸福と見るか哀しみと見るか。作者の紡ぐ言葉の端々からは大きな悲哀と諦念とがじわじわと感じられる。それでもなお新たな生命の躍動は作者自身の糧にもなっているようだ。作者にとって風太くんの存在は生命の象徴となっていくのだろうか。なるほど、「大きな約束」とはそういうことだったか。2023/02/23
もぺっと
19
相変わらず忙しい椎名さんの毎日。時折かかってくる孫の風太くんとの電話が楽しそう。風太くんが電話を放り投げないように、慎重に言葉を選ぶ椎名さんの様子が微笑ましい。息子の岳くんが、自分のことを書いた『岳物語』を思春期になり毛嫌いしたが、今になり「父親は作家なので、書くのは当然だった」と伝えたという。気まずかった父子の間も年月を経て、変化していったんだろうなあ。2015/07/24
Matoka
13
風太君がついに日本へ! 続きを読みたいなぁ。そして椎名誠の本を読むとやっぱり旅に行きたくなる。2015/06/07
takeapple
11
岳物語が教科書に載る時代だから、時が経つのは当然だろう。椎名誠がおじいちゃんとは、とても感慨深い。その後の話しもはやく読みたい。2009/05/31