内容説明
あの子が消えた…。旅の途中で突然姿を消した少女。ホテルの部屋には争ったあとはない。しかしその地域では女の子を狙う連続殺人犯が潜伏中だという。旅に誘った責任を問われるサンフランシスコ市警の捜査官ケイト。少女をつけまわしていた不審な人物はいなかったか。周囲の冷たい視線に耐えながら、必死の捜査が始まった…。ＭＷＡ（アメリカ探偵作家クラブ）の最優秀長編賞にノミネートされたベスト・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
5
全編から浮き上がってくるのは、一人の少女の切なさと寂しさ。彼女は強気だから自分では切ないとも寂しいとも言わないけれど、文章の中にその心がにじみ出てきます。それに最初に気づいたのが、全くの他人であるケイトだったというのがこの本のミソか。いくつかの謎を放置したままですが、この物語で性愛とか恋心とかが全くない愛が描かれ、一つの終わりになります。ミステリという形の中に、どれだけの物語を盛り込めるのか。これは一つのチャレンジではなかろうか。2010/06/24
ワット
2
アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞にノミネートされた作品。期待値大。前半は、主人公ケイトの、療養に行ったきり戻らない恋人への恨みつらみ恋しさがあちこちに滲み出る。後半、身近におきた失踪事件で空気が入れ替わる。捜査チームから外され、単独で捜査するケイト。知り得た情報は事件解決に有効か否か。で、楽しめました。前半が「もったり」していて、ページの進み具合が遅くなったかなぁ。2022/04/15
ルウ
1
★3 大人を信じられないホームレスの少年と母親と上手く関係を築けない少女を中心に話は進む。その少女が行方不明になり、ケイト含む大人たちが、必死で捜索する。子供と大人、特に大人でも子供でもない年齢の頃が一番メンドクセー状態になるんだよねー。そこらへんをバランス良く書いているので、しつこくなくて読みやすい。オチや設定は良くあるけど、レズで男勝りなケイトのキャラで引っ張れる。2015/02/17
ni-ni-
1
シリーズ三作目。おっさん刑事の恋人ジャニーの娘、ジュールズをあずかることになったケイト。ケイトはジュールズと二人、旅行に出掛けるが、その途中でジュールズが忽然と姿を消してしまい、ケイトは周囲の非難を浴びながら孤独な捜査に乗り出す。図書館で借りて読んだけれど、そのうち購入したい一冊。ページ数は多いが、ぐいぐい引き込まれる。2006/09/02
M
0
百合、良。警察官とカウンセラー2017/10/26
