内容説明
叡山山頂の宿で一夜を明かした「私」は、途方もない幻覚のひろがりに全身をつつみこまれる。谷間に坐るおびただしい豆粒ほどの僧が、重苦しげな呪文を称えている等々…比叡、高野、鞍馬、葛城、吉野など、神社仏閣、戦場を遍歴。研ぎ澄まされた感性で、超自然を体験する幻想紀行小説集。作者の新境地を拓いた金字塔。
目次
無言のうちは
里見え初めて
陽に朽ちゆく
杉を訪ねて
千人のあいだ
海を渡り
静こころなく
花見る人に
肱笠の肱笠の
鯖穢れる道に
まなくときなく
帰る小坂の
叡山山頂の宿で一夜を明かした「私」は、途方もない幻覚のひろがりに全身をつつみこまれる。谷間に坐るおびただしい豆粒ほどの僧が、重苦しげな呪文を称えている等々…比叡、高野、鞍馬、葛城、吉野など、神社仏閣、戦場を遍歴。研ぎ澄まされた感性で、超自然を体験する幻想紀行小説集。作者の新境地を拓いた金字塔。
無言のうちは
里見え初めて
陽に朽ちゆく
杉を訪ねて
千人のあいだ
海を渡り
静こころなく
花見る人に
肱笠の肱笠の
鯖穢れる道に
まなくときなく
帰る小坂の
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