内容説明
あたしは目を大きく見開いた。涙が零れそうになるのを我慢して―失恋をきっかけに、OLから銀座のホステスに転身したリュウ。厳しいノルマ、競争、嫉妬、いじめ。罵られ、頬を張られながら銀座のしきたりを学んでいく。深夜になれば、いつも誰かが控室で泣いている。でもあたしは負けない!華やかで、孤独で、悲しい、夜の女たちの闘い。
著者等紹介
室井佑月[ムロイユズキ]
1970年2月27日青森県生まれ。モデルなどさまざまな職業を経て、97年「クレセント」を発表して作家デビュー
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感想・レビュー
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ぷっくん
54
お昼の情報番組に出てる方で、前から興味がありました。この本はすごく短いのであっと言う間に読了!ホステスをされていた経験もあって銀座ホステスの事がリアルに描かれてます。私は夜の世界の話は好きなので飽きる事なく読めました!なかなかいいと思います笑。OLから銀座ホステスになっていくリュウ、リュウを育てるお姐さんミネコとの人間関係が印象的でした、銀座ホステスの事が全くわからなくても読みやすい作品だと思います☆3つ!2015/08/23
GIN@本棚大洪水中
21
ゲイの彼氏に振られてOLから銀座のホステスになったマキ(銀座名リュウ)の話。描写は夜のことが多く、中心的には銀座がきている。夜の街ではお酒が飛び交い、ホステスは客の理想の女になる。給料は高いがリスクも同時に背負うことになる。客を他店から奪うだけではない。周りのホステスからも同時に奪わなくてはならない。完全な実力主義はハイリスクハイリターンの世界。水商売は普通に見ると良い商売ではないと考える人もいるだろう、そして私もそう思う。しかし、年功序列制度が崩れそうな現在、普通の企業も同じことになる可能性はあるのでは2012/12/22
koguma
20
銀座の夜の世界。きらびやかに着飾った女たちの苦悩や努力を垣間見れる。高いお金を支払って夜の世界に遊びにきてくれるお客さんのために、あくまでもプロフェッショナルに夢をみさせなきゃいけないんだよなあ。なんて大変な仕事! 室井さんの作品はあけすけで、私にはそういうのが合ってるとまた感じた。2018/03/15
GIN@本棚大洪水中
17
再読(前読12‐12‐22)世界は不思議である。人間は、動物は、生物は全てが全て干渉しあって生きている。植物は干渉しない?そんなことが言えるだろうか。養分は分解者が、その成分は動植物から、そしてそれが必要とする食は。世界は廻り続けている。それぞれが大小様々に世界を構成している。自分が主人公にした人生は、誰かを脇役にした人生を送る。それと同様に誰かは自分を脇役にした人生を送る。そうして構成された世界は日々,形を変化させ、そして成長するのだ。そういうものが重なることが生きることではないか2013/04/30
ユザキ部長
16
お話の題材として銀座の夜とか好きなんでチョイス。まあーまあー面白いかな?2013/01/24