集英社文庫<br> 昭和時代回想

電子版価格
¥495
  • 電書あり

集英社文庫
昭和時代回想

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 248p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087475241
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

かつて、この国には「昭和」という時代があった。そして「戦後」や「高度成長」という風景も。敗戦後の発展途上国から自意識に悩む中進国、そして虚栄に踊る先進国へとつき進んだ数十年間。いま日本に生きるわれわれの大多数が生まれ育ってきた、あの長い昭和時代とは果たして何だったのか。希代の名文家が、過ぎ去った忘れ得ぬものたちへのほろ苦い思いを込めて描き出す珠玉のエッセイ集。

目次

1 いわゆる青春について
2 暑さに疲れた夕方(日本海の晩夏;蒸気機関車が消えた;評伝もまた小説たらざるを得ない ほか)
3 「老い」という大陸(ああ、卒業旅行;人の世、至るところに「団塊」あり;途上国の顔、先進国の顔 ほか)
4 「停滞」へのあこがれ(乱歩が最も愛した場所;「停滞」へのあこがれ;小説家の部屋 ほか)

著者等紹介

関川夏央[セキカワナツオ]
1949年新潟県生まれ。上智大学中退
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

20
古書市にて、関川夏央さんの昭和時代を振り返ったエッセイ。昭和24年生まれということは、36年生まれの私とはちょうど一回り年上でかつ、少女漫画の24年組の面々と同じ歳なのですね。私的には大好きな故谷口ジローさんの漫画に原作を提供してる文筆家と言う認識が先かもしれません。でも、趣味では、切手収集の話では実は私も小学生の頃ハマって、親に郵便局に並んで貰い切手を手に入れてました。デパートにも当たり前に切手売り場があり、そこにも小銭を握りしめて買いに行きました。今のカードショップみたいな物かな?斎藤美奈子さん解説。2024/02/19

pitch

3
時々読みたくなる関川夏央さんのエッセイ。シニカルすぎて所々うんざりしてしまうのだけど、この人の文章が持つ空気?みたいなのは好きです。同じ昭和生まれでも、年代が違うので、ピンとこない部分もあったけど、ああそうだったなあと思う点も多かった。昭和が終わってもう四半世紀経つのですね。2014/10/21

モリータ

3
旧学制時代のものと並行して読みだしたので混乱したが、自分が生まれたのも筆者と同じ昭和でありながら、1960年代も70年代も想像上の時代でしかないのか、と思う。関係ないけど『青年』の引用があって、5年前に読んだきり忘れてしまった、と思っていたら、その箇所は線を引いたか何かで印象に残ったところだった。この人やな感じ(by布袋寅泰)なのだが、ひねくれ者は自分以上のひねくれ者はやはり嫌いになれない。2012/01/28

toshokan-no-hito

3
クレバーでイヤな奴なんだろうな、関川夏央って。でもときどき疼くように関川夏央の文章が読みたくなる。きっとオレもクレバー、じゃないけどイヤな奴なんだろうな。カバーイラストが泣きたくなるほど懐かしい。日本海の夏。2010/07/01

たなかはん

2
柔道の心得があった父親を一本背負で投げてしまった後、父親が何も言わなくなった話が哀しい。関川氏は、その語彙を日頃からお手本にしている。2023/07/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/119920
  • ご注意事項