出版社内容情報
息子とマゴが日本に帰ってくる! 家族の物語
「じいじい、なんでナルトはぐるぐるなんだ」今日もサンフランシスコの風太くんから電話がかかってくる。父と息子、そして2人の孫。シーナ家3世代の物語、続編。(解説/もとしたいづみ)
内容説明
サンフランシスコの息子・岳から家族ともども日本に帰るという連絡が入った。マゴの風太くん、海ちゃんとのひさびさの対面を前に、シーナの意識にタダナラヌ変化があらわれる。執筆や取材の旅で身辺多忙をきわめながらも「いいじいじい」になるためにベジタリアン化したり人間ドッグに入ったり…。もうすぐだ。マゴたちとの楽しい「約束」が待っている。シーナ家三世代の物語、待望の続編。
目次
いばらの道
雑魚丸くん
加賀料理
ラジオの日
ビビンバくん
十九歳
百年食堂
アゲハチョウ
湾岸道路
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
1944年6月東京都生まれ。東京写真大学中退。「本の雑誌」編集長。世界の辺境地区への旅をライフワークにしている。1979年、エッセイ『さらば国分寺書店のオババ』でデビュー。88年『犬の系譜』で第10回吉川英治文学新人賞、90年『アド・バード』で第11回日本SF大賞受賞。映画監督作品に『白い馬』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
91
椎名さんの私小説的エッセイ。タイトルからは「大きな約束」の続編ですが、「岳物語」から続く家族の話。サンフランシスコに住む息子夫婦の帰郷。「じいじい」になったシーナさんと孫の風太君との対面が実にいい感じ。若い頃はガンガン攻めてた印象だったけど、月日を重ねてシーナさんもいいおじいちゃんになったねえ。ちょっと寂しくもあり、微笑ましくもあり。★★★2013/03/25
miwmiw
13
日常のお仕事の話も面白い、ですが孫の風太君との国際電話が楽しいです。あと岳くんの怒りには読んでてドキっします、どうしてよいやらハラハラしました。終わりは続きが読みたくなるようなキラキラした終わりですね。この後読みたいです。あと椎名さんの顔写真がめちゃくちゃ笑顔でかわいいと思ったら、撮影が風太君とは!素敵な本だわ。2013/06/03
sin
11
kindle版。作家買い。思春期真っ只中の心中、家庭を持ち子どもを持ってからの心中。 彼の成長記録として「岳物語」をとても楽しく読ませてもらっていたのとその後の彼を別の媒体で目にしながら とても嫌だろうなと思ったことを思い出した。じいじいと風太くんの電話の会話が和む。2017/08/24
山男777
7
シーナーさんの時に乱暴な生き方は勤め人には向かない。いきおい作家自由業の生業に上手くマッチして生きている。非日常な海外へ取材旅行これがおもしろく日本文化との違いに興味がそそられ、日本では東京から1000キロの海上の小笠原諸島の趣味と実益兼ねたエッセーものもいい。2014/03/19
rodinnk
6
続編も、シーナさんの仕事っぷりは凄まじく、そして「じいじい」っぷりが微笑ましい。要所要所で、岳くんにまつわる回想が出てくるのも懐かしく、少し胸が痛かったりする。「大きな約束」は、風太くんとじいじい、そして岳くんとおとうの、大事な大事なものなんだろうな。子どもの成長が眩しくて少し寂しいこと、孫にはデレデレだけど意外に緊張すること、妻のことや友人のこと。シーナさんの私小説は、いつもシーナさんの優しくて少し短気で真面目な目線から語られている。ちなみに見開きの著者近影は、風太くんが撮ったようで、いい笑顔です(笑)2014/02/25