内容説明
日本人を妻にもつ欧米人に休日出張を頼むと「女房に聞かないと」。個人主義の彼らも、かかあ天下になるという。親子で風呂に入ったり、一緒にこたつを囲んだり、時に煩わしいと感じる身内づきあいも、外国人には謎であり魅力的でもある。日本人は、個人ではYes or Noをはっきり言わず遠慮がちなのに、チームプレイで強さを生み出すのはなぜか?内と外から見た日本人の可能性を軽快に解き明かす。
目次
第1章 欧米人のうらやむ日本(欧米人が絶賛する日本の風呂;日本食は究極のヘルシーフード ほか)
第2章 欧米人の不思議がる日本(働き者なのにビジネスができない;男性天国に見えて、じつはかかあ天下 ほか)
第3章 自信のもてない日本人(英語ができなくても国際人になれる;言葉に出さずに心を読む「和」の会話 ほか)
第4章 日本人が尊敬されるために(対等に意見を言える人が尊敬される;評価が高まった日本人の旅行マナー ほか)
第5章 これからどうなる日本人(お金より大切なサムライ文化の心意気;命を粗末にせず、確固たる生き甲斐をもとう ほか)
著者等紹介
井形慶子[イガタケイコ]
長崎県生まれ。28歳で出版社を立ち上げ、英国の生活をテーマにした情報誌「ミスター・パートナー」を発刊。現・編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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F
23
欧米から見た日本人がテーマ。摩訶不思議な国・ニッポンであるのだが、それでもうらやましいとか魅力的だとか、当たり前と思っていることで意外と評価されているらしい。とはいえ、ああそうなんだ、とただ納得していては駄目なのであり、良い所は残しつつ国際人として認められるにはどうすれば良いのかということが本書には書いてある。協調性に優れるが、個人となると弱い日本人。弱さの根底には信じられる、核たるものが次々と姿を消しているという現実があり、海外に出ることが、自分自身を再発見する近道なのだ、と作者は説く。然りと思った。2011/11/18
舟華
5
単行本で発刊されてからおそらく15年ほど経ったので、ここに書かれている世界の立ち位置も日本の状況も大きく変わったのはいうまでもない。だからといって何も感じることがないかと言ったらそんなことはなく、良いところを伸ばして悪いところを変えていく姿勢は常に持っていたいと思った。改めて島国の単一民族の国なんだよね、となる。日本素晴らしいね!みたいな本も多いので、ちょっと偏ってはいるけどダメなところもちゃんと書いててその点は好感。2023/10/13
千冬
4
外国人からみた日本の羨ましい点、残念に思う点が著者の経験と意見を交えてわかりやすく紹介されている。国際化しているようでできていない日本の問題点はなんとなくわかるような気はする。ただ一方で、世界基準で統一された生活がはたして幸せかといえばそうではないことも述べられている。大事なのは日本人である誇りと謙虚さを忘れるな、ってことでしょうか。2010/10/31
SeKimu
3
外国と対等に付き合うための態度や考え方を考えさせられる本。 「日本・日本人には外国に対して誇れる所がたくさんある」と思わせる内容から始まる。実際には揺らぎやすく外国人との付き合いベタな日本人。必要なのは知性と感受性によって成り立つユーモアであり心身共にウチに閉じこもっていては全く解決しないと感じた。また、日本人なりのやり方により世界有数の経済大国になり得たという現実を誇りに思い、何も外国の真似に終わらず、まずは日本の良さに自信を持つこと、その上で価値観が揺れ動かないように行動することが大事だと感じた。2012/05/17
夢劇場
1
イギリス生活をしてみた作者による日本人とは・お風呂・夫婦生活・実は嬶天下・信用される日本人2011/07/07