集英社文庫<br> 聞き屋与平―江戸夜咄草

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集英社文庫
聞き屋与平―江戸夜咄草

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  • サイズ 文庫判/ページ数 313p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087464566
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

夜が更けるとともに、ある商家の通用口に、男がひっそりと座る。「お話、聞きます」。与平は人の話を聞く、聞き屋。姑の愚痴をこぼす嫁、主人への不満を募らせる奉公人。過去に犯した過ちを告白する者…。みな、そこで重荷をそっと下ろして家路につく。聞き料はお客の気持ち次第。温かい家族に囲まれ、商売も順調。儲けのためでも酔狂でもない。与平はなぜ話を聞くのか。心温まる連作時代小説。

著者等紹介

宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞受賞。2000年、『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞受賞。01年、『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nico🐬波待ち中

112
黙って客の話を聞く。ただ聞くだけで助言は一切しない。日頃他人には言えず心にためている愚痴や不安を、聞いてもらうことで頑なな心をほぐしてくれる。江戸で「聞き屋」をしている与平の連作短編。時代は違えど人の悩みは相も変わらず尽きることはない。自分の話に黙って頷いてくれるだけで嫌なことも吹き飛びそう。これもひとえに与平の聞き上手と穏やかな人柄によるもの。私の周りにも与平みたいな聞き上手いないかな。読み終えた後、人の優しさ温かさがゆっくり染み込んでくる物語だった。解説が木内昇さんとは、これまた嬉しさ倍増の一冊。2018/10/14

じいじ

90
 宇江佐さんの江戸人情噺はいいですねぇ。薬屋「仁寿堂」の経営を早々と3人の息子たちに譲って隠居した与平が主人公。第二の人生は、夜が更けると「お話、聞きます」の文句を掲げて【聞き屋】を店の裏口で始める。客は老若男女、丁稚、夜鷹、武士…とバラエティーに富んでて面白い。御代は客の志で結構。何をおいても、与平の人を選ばない思い遣り、やさしさには心が打たれます。途中何度も熱いものが込み上げてきました。宇江佐さんの心の温かさが登場人物に乗り移った素敵な心温まる物語です。私も、与平のような〈聞き上手〉になりたい。2016/06/19

shizuka

64
新春、初宇江佐。大当たり!こういう話を読みたかったんだよ!「江戸庶民の悲喜こもごも」まさにその通り。その悲喜こもごもを与平通じて、わたしも垣間みることになる。与平はある秘密を胸に秘めている。その罪滅ぼしも兼ねているのか兼ねていないのか、とにかく隠居してからは通りがかりの人の話をじっくり聞く「聞き屋」となった。お代はお志。なければ払わなくてよし。この気軽さがじわじわと伝播していき、地味ながら与平との会話を待ち望む人が増えて行く。与平死後、聞き屋にいい顔をしていなかった妻が普通に引き継いでいる自然さも見事だ。2017/01/07

keiトモニ

59
昭和の時代、団塊の世代がそれこそ死に物狂いで働いた状況が蘇りました👉“案の定その夜、与平の前に座る客はいなかった。忙しそうに通り過ぎる人々を眺めるだけで与平は満足だった…今年はよ、死に物狂いで働いたわな。だがよ手許に残ったのは雀の涙だ…年を越せるだけでも儲けものよ、正月は飲もうぜ…職人風の働き盛りの男達だ…あんた達のがんばりが江戸を支えているんだよ…与平は男達に労いの言葉を掛けたかった”…いいですねぇ。今も昔も変わらない。にしても蝋燭問屋後添えのおうのと、およしの母のおまさ。厚かましい僻みおばはんじゃ。2019/07/03

tengen

55
潰れかけた薬種屋を番頭だった父が譲り受け何とか立て直し、与平の時代に大きくした。その与平も家業は息子たちに譲ったのだが、隠居の傍ら自宅裏で「聞き屋」を始めた。 「お話、聞きます」相談に乗るわけでなく助言もせず、ただ聞くだけ。お代は貴方任せ。人に言えない事を抱える人たちは与平の前でそのわだかまりを吐露するのであった。他人の辛い思いをやさしく受け止める与平だが、実は与平自身がある重荷を背負っていたのである。☆さすがの宇江佐節、好きだなぁ。☆彡聞き屋与平/どくだみ/雑踏/開運大勝利丸/とんとんとん/夜半の霜2018/08/29

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