内容説明
風子の逃避行は続く。犯人は果たして彼女なのか。犯した罪を償うために死に場所を探しているのか。運命に翻弄された風子の不幸な人生をたどるうちに、刑事・遠野の心の中で何かが起きる。追う者と追われる者。逃避行に行き着く先は再生か破滅か。ひとはひとりで生きるのが怖いから愛しあい、ひとりで死ぬのが怖いから愛しあうのか―。人間性の深淵を描ききる長編ミステリついに完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
20
上巻はものすごく面白かったけど、下巻に入っていつの間にか気づいたら失速。要の言動もうちょっとどうにかならなかったのかなぁ。あとこの手の小説では仕方ないのはわかってるけどあまりに偶然が。死体のそばで流れてたシャンソンの真相はよかった、そもそもその曲を流すことに意味を感じる人物がね。上巻とても良くて何気にラストも嫌いじゃないだけに色々惜しいなぁ…。2017/12/05
夜梨@灯れ松明の火
20
いきなり転落の道をたどり始めた刑事。風子もどんどん堕ちてゆく…堕ちても、もしかしたら私たちが考えるほど不幸せでなかったかもしれません。それに比べ、男性陣はちょっとかわいそうな気もしますね。ずっとかかっていたシャンソン(でもあまり意味がなかったような…w)を、生で聴いてみたいです。2013/06/04
A
19
刑事の暴走に突然の真犯人。と、怒涛の展開の下巻。何で?どうして?という部分が残ってしまった。プロローグは刑事の話だったのかな?2022/12/27
にせものばかり
12
う~ん、遠野のような刑事はいないとは思いますが、ラストはちょっと物足りない、もったいないような気がしました・・。2014/03/28
ゆみねこ
9
要、この人の思考回路は不明です。夏樹との関係にしても唐突すぎて。風子の生涯に的を絞った方が読みやすかったかも?2010/05/08