集英社文庫<br> 日のあたる白い壁

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集英社文庫
日のあたる白い壁

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  • サイズ 文庫判/ページ数 160p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087461749
  • NDC分類 720.4
  • Cコード C0195

内容説明

「出会った絵について書くことは、でも勿論私について書くことでした」ドラクロワ、ゴッホ、マティス、荻須高徳、小倉遊亀、オキーフ…etc.。古今東西の27人の画家の作品をとりあげ、「嫉妬しつつ憧れつつ」自由に想いを巡らした、美しくユニークなエッセイ集。愛らしい小品から名作まで、画家たちの様々な作品を鑑賞しながら、江國香織その人に出会う―二重の楽しみが味わえる、宝物のような一冊。

目次

ゴーギャンのオレンジ―ゴーキャン「オレンジのある静物」
完璧に保存される物語―カリエール「想い」
体の奥がざわめくなつかしさ―ホッパー「海辺の部屋」
祖父の家―児島虎次郎「睡れる幼きモデル」
ボナールのバスタブ―ボナール「浴槽」
ポケットに入れて―ドラクロワ「花の習作」
うつくしいかたち―東郷青児「巴里の女」
あの怠さ―パスキン「昼寝」
意志的な幸福―カサット「劇場にて」
ユトリロの色―ユトリロ「雪の積った村の通り」
宗教のような、音楽のような―ゴッホ「夜のカフェテラス」
同化するということ―荻須高徳「カフェ・タバ」
セザンヌのすいか―セザンヌ「すいかのある静物」
過渡期の人・マネ―マネ「海にとび込むイザベル」
あるべき場所のこと―グレコ「聖アンデレと聖フランシスコ」
ひらがなのちょうちょ―ルドン「ちょうちょ」
豪胆さと繊細さ―小倉遊亀「家族達」
プリミティブという力―ムンク「お伽の森の子供たち」
かつて持っていたくまのぬいぐるみ―ワイエス「グラウンドホッグ・デイ」
豊かさ、幸福さ、まっとうさ―マティス「ヴァイオリンのある室内」
インタレスティングということ―カラヴァッジョ「聖トマスの懐疑」
見知らぬ絵―カーシュテン「赤い台所」ほか
オキーフの桃―オキーフ「桃とコップ」

著者等紹介

江國香織[エクニカオリ]
1964年東京都生まれ。小説、童話、詩、エッセイ、翻訳など、幅広い分野で活躍している。2002年、『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で第15回山本周五郎賞、03年、『号泣する準備はできていた』で第130回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

410
江國香織さんが選んだ23人の画家とそれぞれ1枚の絵(+バルテュス)。表紙の児島虎次郎をはじめ4人ほどは知らない画家も。概ねは印象派とその周縁からやや現代寄り。例外はエル・グレコとカラヴァッジオとドラクロワ。私が20人を選ぶとすれば、重なるのはカラヴァッジオくらい。それぞれの画家の絵から選ばれた1枚もなかなかに個性的。なるほどと思ったのはムンクの「お伽の森の子どもたち」。たしかにムンク最良かも。入っていそうでないのが、クレー。それを所有している人が好きになれないらしい。このわがまま感が、また本書の持ち味だ。2019/06/08

buchipanda3

114
江國さんの絵画エッセイ。中身は江國さんの好きでいっぱい。著名な絵とか大作ではなく、著者が美術館で出会い、琴線に触れたものばかりを集めてみたという感じで、その好きが伝わってくる本だった。自分視点の切り口を大胆に持ち、その絵に惹かれる理由を気取らない文章でさらさらっと書き連ねる。こんな風に書けたらと思ってしまった。ホッパーの絵に思わず立ち止まる懐かしみというのに共感。パスキンの「昼寝」の姉妹のぽってりとした怠さ、不健康、なるほど。小倉遊亀とオキーフ、絵だけじゃなくて彼女らの背景ももっと知りたいと思った。2020/09/30

アン

95
江國さんが様々な美術館で出会った絵画について、想いを巡らせた一冊。ゴーギャンの瑞々しいオレンジ、児島虎次郎の無邪気な少女の寝顔、ユトリロのあたたかな雪の街…。23の章ごとに美しい絵がはさまれ、江國さんの作品に対する思いが感性豊かな言葉で述べられています。自由でユニークな視点もあり、好きな絵にめぐり逢えた喜びが伝わり素敵です。ジョージア・オキーフの『桃とコップ』に魅せられた心情が強く印象に残りました。解説は荒井良二さん。 2019/11/06

takaichiro

87
江國さんの絵画エッセイ。取り上げる絵や画家の解説はとても深く、お好きなんだなと納得。私はそれよりも、チョイチョイ出てくる江國語録に心を震わされた。オキーフの絵の透明感は「空気の澄み方におどろく。深呼吸をしたら、肺がつめたくなりそうだ」。ゴッホの絵は「じかに胸を打たれる感覚は音楽に近く」、ホッパーは「観るものをひきこんで疎外する」と。美術館は無音の世界。ただそこに絵が存在し、それが纏う空気に目と心が裸に剥かれる。めっきり美術との接点が無くなっていた。ひっそり静かに佇む美術館で心の洗濯でもしようかしら。2019/07/13

のぶ

77
江國香織さんが選んだ絵画について、1章1枚ごとに印象や考えを書いているエッセイ集。23の章に分かれていて、各章に絵が印刷されている。自分の知っていた画家は約半分。知っていた絵はほとんどなかった、そんな特別有名でない絵画を、江國さんならではの視点で述べているのだが、内容は特別難しくはなく、あくまで個人の感性に基づいての文章なので、江國さんとの感性の違いが感じ取られて、とても面白かった。とても薄い本なので、すぐに読めてしまうが、この本は保存して絵画に浸り、改めて自分の印象を考えてみたい。2017/10/25

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