集英社文庫<br> 「世界」とはいやなものである―東アジア現代史の旅

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集英社文庫
「世界」とはいやなものである―東アジア現代史の旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087460926
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

東アジアは日本をより深く知るための反射板になる―。韓国、北朝鮮、極東ロシア、ベトナム、そして巨大で多様な中国。職業的観察者たる著者が歩き、見つめた二十世紀末から二十一世紀にかけての東アジアの大地。そこに息づく社会と人々、そして積み重なる歴史。冷戦は終結し、ソ連は消滅し、9・11があり、いまも世界は変わり続けている。明晰な視点でわれらの時代を語る、傑作紀行文集。

目次

1 清潔な退廃―二十一世紀的世界と日本(「世界」とはいやなものである;二十一世紀はいつはじまったか ほか)
2 中華世界周辺紀行(珠江遡行;内モンゴル大草原の牧民たち ほか)
3 コリア的現実(日本からの冷えた風;在日コリアンと日本の「責任」 ほか)
4 カルト国家をめぐって―北朝鮮という病(信仰する阿Qたち;毛沢東になりたかった金日成 ほか)

著者等紹介

関川夏央[セキカワナツオ]
1949年新潟県生まれ。上智大学中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんこい

4
評論というにはデータや作者の感性のよる部分が多く、エッセイというにはちょっと固いというのが作者の立ち位置か?20年前金正日への継承はうまくいくまいという観察でしたが、今やその次の代。あれは国家でなくカルトだから、という指摘は当たっているのかも。2016/09/15

kawasaki

1
『おじさん時代小説』での「異文化」の書きように違和感を感じて。氏には『ソウルの練習問題』や『退屈な迷宮』のイメージがあり、異文化を妙に単純化して断言する人ではなかったと思ったのだが、80年代から00年代までの文章をまとめて読んだことで、「世界」の空気と氏の変化を追えた。かつての文章を書かしめた感受性や柔軟性・観察力の強さゆえに、異文化あるいは「世界」と格闘することに疲弊されたのだということを、無理からぬことと納得してしまう。氏は魅力ある書き手であるが、優れた「観察旅行者」を失ったことが残念でもある。2015/10/18

ぜの

0
△ 「リンド!3」からの関川夏央の愛読者のつもりだったが、どうにも読みにくくて、3ヶ月くらい抱えていた。書かれた時点から時間が経ち過ぎている、基本的に雑誌記事の採録で重複が多い、等の理由も然る事ながら、コチトラが歳をとって、書かれた当時の著者よりオヤジになって、関川節とも言える文体に食傷気味、というのが正解かもしれない。内容的には、尹学準氏に関する条や、日下公人氏が言ったという「北朝鮮で小泉首相がどう振舞うべきだったか」という部分が印象的。2015/04/12

さるぼぼキング

0
80年代からの東アジア関係の著作を集めたもの。 中国朝鮮に対する見方は今となっては常識的なものだが、逆に当時、日本が各国へ向ける視線の異常さがわかる。2014/08/08

就是

0
歴史には疎いので情報の真偽はよくわからないが、今まで自分が感じていなかった視点から世界を見ているようで、古い本ではあるがなかなか面白かった。 最後の方は、同じような話の繰り返しで少し食傷気味2014/04/29

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