集英社文庫<br> クローズアップ

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集英社文庫
クローズアップ

  • 今野 敏【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 集英社(2015/07発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 392p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087453379
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

週刊誌のライターが殺害された。犯人は何者か。報道番組記者・布施と特命捜査係刑事・黒田の異色コンビが暴力団と政治家の黒い関係を追う! 大人気“スクープ"シリーズ第3弾!(解説/東えりか)

内容説明

週刊誌の記者が何者かに殺された。偶然その場に居合わせた報道番組「ニュースイレブン」記者の布施は事件直後の現場撮影に成功、翌日のニュースで映像が流される。一方、継続捜査を受け持つ捜査一課の黒田はある暴力団の組員が殺害された事件を追う中で、記者殺害との奇妙な符合に気付く。しかし、二つの事件を繋ぐカギは踏み込んではならない聖域だった―。大人気“スクープ”シリーズ第3弾。

著者等紹介

今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学文学部在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞、06年『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞、08年『果断隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞と第61回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

196
今野さんが描くと、警察のリアリティが高い。結局、何を描いても警察小説になってしまうのはお約束。やっぱり黒田が主人公にしか見えない。どうしても報道より警察にスポットが当たってしまう、今野さんの筆の個性だろう。それにしては、今回、鳩村がかっこいい。ビビりながらも男気を見せる。布施君は、いつも通りとらえどころがなく共感しにくいが、存在感を失わないのは面白い。『シャーロックホームズ』『ゴルゴ13』など、主人公より周辺人物に共感させる物語は枚挙にいとまがないが、このシリーズもその一つ。2020/02/28

KAZOO

126
報道記者と継続捜査担当の刑事シリーズの2作目です。週刊誌記者と数年前に起きた暴力団組員が殺された事件のつながりを負っていく話ですが、政治家や暴力団が絡んで話が込み入ってきます。主人公の人柄などが他の人物に与える影響がポイントとなっているのでしょう。今回は警察や主人公の上司がかなりその本来の職務を発揮している気がしました。2020/03/18

扉のこちら側

96
2016年610冊め。シリーズ3作めは、大物政治家のネガティブキャンペーンと暴力団の世界、マスコミへの政治介入。主人公の布施氏のキャラクターが不遜で苦手なのだけれど、報道の中立性を貫く姿勢には評価。黒田刑事とのお友達関係は、今後どうなっていくのか。2016/07/30

papako

84
続けてスクープシリーズ。これは面白かった。前作の長編がいまいちだったので期待せずに読んだのが良かったのか。なぜか周りに持ち上げられる布施は相変わらずだけど、テレビ、マスコミの役割と事件の真相がうまくリンクしていたのがいいんだと思う。『殺人事件は過去』と言い切る布施はまさにテレビマンなんですね。もう10年以上テレビの無い生活をしているのですが、ちょっとテレビのニュースが見たくなりました。2017/02/24

Rin

81
久しぶりのスクープシリーズ。メディアとういものの在り方。その影響力の大きさについて改めて考えることができた。政治についてだけでなく、事件ひとつひとつの見え方、一人の人間の印象だってメディアの放送の仕方でガラリと変わってくる。報道の人たちにとって、視聴率というのはとても大切だろうしスクープだって大切なのはよくわかる。でも報道の姿勢や信念というものも大事にしてほしい。今回は布施さんが大事にしているものがしっかりと表現されていたし、黒田さんの凄さも伝わってきた。軽い読み心地だけれど、しっかり楽しめました。2017/03/15

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