集英社新書<br> 江戸幕府の感染症対策―なぜ「都市崩壊」を免れたのか

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江戸幕府の感染症対策―なぜ「都市崩壊」を免れたのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087211382
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C0221

出版社内容情報

“持続化給付金"は、わずか12日間で給付完了!

江戸時代にも、日本は感染症(天然痘・麻疹・インフルエンザ・コレラ)に苦しめられた。
とりわけ、人口100万超の「過密都市」江戸は被害を最も受けやすかったが、都市崩壊のような事態には至らなかった。
時の幕府が、医療政策と社会福祉政策に力を入れたからである。
徳川吉宗、松平定信らは感染拡大にどう対処したのか?
当時の“持続化給付金"の財源と給付対象は?
ワクチンはどのように普及したのか?
現代に通底するトピックを織り交ぜながら、江戸の町がいかにして危機を脱したかを解き明かす。

【目次】
プロローグ 感染症の歴史
第1章 江戸の疫病と医療環境
第2章 将軍徳川吉宗の医療改革と小石川養生所の設立
第3章 江戸町会所の“持続化給付金"
第4章 幕末のコレラ騒動と攘夷運動の高揚
第5章 種痘の普及と蘭方医術の解禁
エピローグ 感染防止と経済活動の維持

【著者プロフィール】
安藤優一郎(あんどう ゆういちろう)
1965年、千葉県生まれ。歴史家。文学博士(早稲田大学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院文学研究科博士後期課程満期退学。
主に江戸をテーマとして執筆・講演活動を展開、「JR東日本・大人の休日倶楽部」などの講師を務める。
『大名屋敷の謎』『江戸っ子の意地』(ともに集英社新書)『渋沢栄一と勝海舟』(朝日新書)『お殿様の人事異動』(日経プレミアシリーズ)『江戸の不動産』(文春新書)など著書多数。

内容説明

江戸時代にも、日本は感染症(天然痘・麻疹・インフルエンザ・コレラ)に苦しめられた。とりわけ、人口が百万を超えた「過密都市」江戸は被害を最も受けやすかったが、都市崩壊のような事態には至らなかった。時の幕府が、医療政策と社会福祉政策に力を入れたからである。徳川吉宗、松平定信らは感染拡大にどう対処したのか?当時の“持続化給付金”の財源と給付対象は?ワクチンはどのように普及したのか?現代に通底するトピックを織り交ぜながら、江戸の町がいかにして危機を脱したかを解き明かす。

目次

プロローグ 感染症の歴史
第1章 江戸の疫病と医療環境(江戸の流行病;江戸の医療環境と薬ブームの到来)
第2章 将軍徳川吉宗の医療改革と小石川養生所の設立(薬草の収集と国産化政策;疫病の流行と処方集の配付;小石川養生所の設立;江戸の下層社会と生活補助)
第3章 江戸町会所の“持続化給付金”(江戸の飢饉と米騒動;寛政改革と江戸町会所の誕生;給付金が支給される三つの理由;天保の大飢饉と都市崩壊の危機)
第4章 幕末のコレラ騒動と攘夷運動の高揚(幕末の政情不安と開国;コレラ大流行;連続する疫病の流行と社会情勢の悪化;江戸開城と町会所)
第5章 種痘の普及と蘭方医術の解禁(種痘技術の導入;種痘所の設置;医学所の誕生;エピローグ 感染防止と経済活動の維持

著者等紹介

安藤優一郎[アンドウユウイチロウ]
1965年、千葉県生まれ。歴史家。文学博士(早稲田大学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院文学研究科博士後期課程満期退学。主に江戸をテーマとして執筆・講演活動を展開、「JR東日本・大人の休日倶楽部」などの講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

59
著者は歴史家で文学博士の安藤優一郎氏。当時人口100万人超の過密都市であった江戸における感染症(天然痘・麻疹・インフルエンザ・コレラ)対策について解説した一冊。とりわけ徳川吉宗の医療改革が顕著で、小石川養生所の設立や朝鮮人参の栽培による国産化など、生活苦のなか病気やケガに苦しむ者への支援・対策に力を注いでます。また江戸町会所を創設し、飢饉時の備蓄米の給付や、生活を維持させるための「持続化給付金」の支給を行っており、現代の政策にも通じる面があって、江戸時代ながら意外とやるなと思いました。2023/06/14

パトラッシュ

50
江戸時代に何度も感染症が流行したのは知っていたが、幕府がどのような対策を講じて鎮静化させたのか考えたことがなかった。百万都市江戸で病気が広がれば、その日暮らしの庶民はたちまち生活に窮してしまう。しかも幕府の役人数は僅かで手の届くわけがなく、一歩間違えれば暴動になりかねない。その難局を幕府は、自治組織の町会所を通じて金や米を配る「持続化給付金」で解消していたとは。養生所の設立や薬の普及、米の備蓄なども現代に通用する危機管理だ。飢饉や大火時にも同様な政策が行われ、庶民の意向を無視できなかった事情に頷かされる。2020/11/06

hal

14
江戸時代の感染症対策を主にまとめている。吉宗の享保の改革から始まり、天明の飢饉を乗り越え、寛政の改革、幕末へと続く。貧民救済のための養生所や、お金やお米の配布など、そのお陰で「都市崩壊」は免れたとか。以前に幕末に来たスイスの使節団の人の日記を読んだが、あの時幕府サイドはこんなだったのかと理解できた。疫病が流行ると経済活動が停滞し、景気が悪くなるので生活できない人が増える。それを放置すると都市崩壊するという流れは、今後も繰り返すのだろうか。2020/11/30

bapaksejahtera

11
著者の本は最近「江戸の不動産」を読んで感銘を受けていた。コロナ禍の折期待したのだが、昔読んだ「江戸の養生所」と共通のところが多かった。江戸期の感染症対策なら浄水による飲料水の確保と屎尿のリサイクルを述べずにどうすると思う。本書では疾病対策である養生所の設立経緯と共に、インフルエンザを含む流行疫病による社会不安を緩和する給付金・施米システムを叙述する。都市政策史上意味のあるこの事例を手際よく述べている。幕府の徳治主義に基づく都市政策は、財源を顧慮せず保護的な行政を期待する我が国の現状の淵源であったのだろうか2021/05/27

rinsuke

7
江戸時代にも様々な感染症に苦しめられ、特に人口の多かった江戸は被害を受けやすかった。また疫病だけでなく飢饉、火事、地震にも見舞われるなどありながら、都市崩壊にならなかった理由を解き明かす。 授業で飢饉などがあったのは知っていたがどのように切り抜けてきたかは知らずいたのでいい勉強になった。 貧困層のために給付金のための役所を作っていたなど江戸幕府は色々工夫をしていたのだなと驚きもあり 2021/10/17

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