集英社新書ヴィジュアル版
熱帯の夢

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087205077
  • NDC分類 462.576
  • Cコード C0245

内容説明

子どもの頃から憧れていた熱帯雨林の生態系。昆虫採集をきっかけに育まれた旅への焦燥。初めて訪れるコスタリカの自然では、いったい何が待ち受けていたのか。それぞれの生物には固有の環境世界があり、その中で時間や空間を認識しているという環世界の考え方。その生命思想を発展させた動物行動学者・日高敏隆氏とともに、蝶だけでも一千種を超えるという生物多様性の豊かさを実感する道のり―。本書は、日常を脱し、自分を包むすべてのものに感性を開く、脳科学者の旅の記憶である。

目次

旅立ち
日高敏隆さん
サン・ホセ
郊外へ
空中トラム
ラ・セルバ
捕虫網
研究棟
フィールドへ
プラ・ビーダ
鼻行類
サラピキ川
レイン・リアクション
フォルトゥナ
モンテベルデ
蝶を追う
ケツァール
環世界の花

著者等紹介

茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962年生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。『脳と仮想』で第四回小林秀雄賞、『今、ここからすべての場所へ』で第十二回桑原武夫学芸賞を受賞

中野義樹[ナカノヨシキ]
1953年生まれ。写真家。青山学院大学文学部、東京写真大学短期大学部写真技術科卒業。篠山紀信写真事務所アシスタントを経てフリーランスに。広告、出版を中心に活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

72
脳科学者、茂木健一郎が生物行動学者の日高敏隆ら7人とで行ったコスタリカ熱帯雨林紀行。マスコミへの露出等から、これまでこの著者には好感を持っていなかったのだが、実に瑞々しい感受性。誤解していたようだ。彼は幼少時には昆虫少年だったのが、ある時から虫を殺せなくなったそうだ。彼の補注網の一閃が、その蝶の命を一瞬にして奪うことを思ったのだ。また、「熱帯の夢」の中にはあらかじめタナトスが織り込まれていたという感慨も著者ならではのものだろう。同行の中野義樹の写真も美しい。幻の鳥ケツァールの写真というおまけまで。2013/09/06

ジュースの素

10
近頃読んだ中では最高の本だった。昆虫少年だった茂木健一郎が2008年にコスタリカのジャングルに行く機会を得た。彼の中にあった「熱帯の夢」は大人になってもずっと消える事無く小さくても燃え続けていた。脳科学者として著名な彼は今や世界中を駆け足で飛び回るが、彼の幼い頃からの極彩色の熱帯への憧れが この本の中には純粋に描かれている。現地の美しい虫や花が目を射るように美しい。2017/12/26

yuya

1
クオリアおじさん2019/10/04

junichi2216

1
コスタリカのジャングルの中、さまざまな色の蝶を捕虫網で追いかける。多くは毒を持って、補食から逃れている。さらに複数の種類の蝶が進化し似た色や模様になることにより、集団で補食から逃れているという。2014/10/01

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