内容説明
七一二年に成立した我が国最古の書物『古事記』をはじめとした日本の神話的世界と、『それいけ！アンパンマン』のアンパンマンワールドに何の関係があるのか？不思議に思われる方はぜひしばらく本書とお付き合いください。本書は『それいけ！アンパンマン』という作品の神話的研究を目的にしたものです。このことはまた逆に、日本の神話を、誰もが知っているアンパンマンワールドで説明しようというものでもあります。アマテラスやスサノヲといった神々の物語と、アンパンマン、ばいきんまん、ドキンちゃんたちの楽しい物語とが奏でる「ファンタジーの交響曲」を楽しんでください。
目次
前口上
第１話 『古事記』神話と『それいけ！アンパンマン』の登場人物
第２話 『古事記』と『それいけ！アンパンマン』の世界観
第３話 ばいきんまん・ドキンちゃんとヒメヒコ制
第４話 スサノヲとホラーマン
第５話 旅人たちの目指すもの
最終回 あとがきにかえて
著者等紹介
山田永［ヤマダヒサシ］
１９５７年、愛知県生まれ。明治大学大学院博士後期課程退学（四年間在学）。２００１年、博士（文学）専攻は古代日本文学。『古事記』の研究を続けながら、近年は、『古事記』を中心とした古典文学を、広く一般の読者層に紹介する仕事をしている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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καйυγα
9
タイトルが気になって購読。日本神話とアンパンマンが上手くシンクロするよう良くできた話だったけど、ちょいと無理やり感が否めない。読んでいて確かに日本神話に近いかも〜なんて思ってしまう箇所もあるのだが、やなせさんは決してそれに合わせてアンパンマンを生み出してはいない。著者もやなせさんが好きだと思うので決してそんな風に言うことはないが、少々考えすぎかもしれないね。でも、ホント上手くできているし、日本神話というよりアンパンマンに考えさせられた。本人も節々と記載しているが、日本神話に大きく脱線する際はちょっと退屈。2015/01/06
Humbaba
6
神話は，非常に古い物語であり，そして様々な物語の元となった存在である．その筋を追っていけば，様々な話が同じ場所にたどり着く．子供向けのお話であるアンパンマンと日本神話．2つは結びつきが内容でいて，その話の骨子は同じものである．2013/01/28
がわたん
5
タイトルに惹かれて購入。アンパンマンと日本神話を並べて比較することで日本神話をとはどんなものか分かりやすく説明してくださっています。所々話の主旨から脱線しながらも、日本神話の面白さを何とか親しみやすい方法で説明しようとしてくださっている著者の温かい気持ちが伝わってきました。また、著者のアンパンマンへの熱い想いもヒシヒシと伝わってきます。図解も多く短い時間でサッと読むことができます。2024/03/03
づけまぐろ
3
うーん、合わなかった。古事記とアンパンマンの共通点を紐解き日本神話をより身近に感じてほしいという筆者の熱意は伝わるのだが、いかんせんこじつけ感が否めない。スサノヲはバイキンマンでありホラーマンなの？ アイデア一本勝負で書き出してみたがとりとめがなくなった印象。唐突に始まる対話形式は、ユーモア要素だと思うのだが、一人二役で質疑応答＆ノリツッコミ？してるのは痛々しく感じた。また、説明口調と口語調が入り混じり、それらの文中に括弧書きが多用されすぎて読みづらい…。ともあれ、筆者の日本神話愛は伝わった。2019/10/14
あら/yoshi ara
3
古事記の読解に役立てばと、思い読んでみた一冊。過去に挫折したが、アンパンマンとの共通性に親しみを感じた今、再挑戦。今度は、登場人物(神)のカタカナ表示を乗り越え出来るか？2015/01/08
